Webマーケティング2021.03.31
目次
多くの方がWebサイトのコンバージョン率を上げるために、試行錯誤を重ねています。しかし、「ヘッダーの色は緑よりも赤がよさそう」「バナーは右よりも左に置いたほうが反応はいいみたい」、などあいまいな勘に頼っていることも多いようです。
Webサイトをより売上や利益に結びつくように改善するためには、正確なデータを把握することが重要になってきます。そのために有効なのがABテストツールです。今回はABテストツールを導入するメリットと代表的なABテストツールを紹介します。
Google Analyticsだけでは見えない大切なこと
アクセス解析にGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)を使っている人はたくさんいますが、ABテストができる機能があることを知っている人はまだまだ少ないようです。
ABテストは、コンバージョン率の向上や回遊率アップなど何らかの目的を持って実施されます。AパターンのページとBパターンのページを実際にユーザーに利用してもらい、数値にどのような変化があるかをテストし、より良いパターンを選定していくのです。
Google AnalyticsのABテスト機能は、「ウェブテスト」という名前で提供されています。正確にはABテストではなくスプリットURLテストになりますが、アクセス解析同様に無料で利用可能です。
しかし有料のツールと比較すると機能的には見劣りする点も多く、ヘッダーなど複数ページわたるテストやページの複数の要素を一度にテストする多変量テストはできませんし、訪問者の属性によって対象を絞り込むようなこともできません。そのため本格的にABテストをしたいなら、ABテスト専用のツールを利用するのがおすすめです。ABテストツールを導入することで、Google Analyticsだけでは見えてこない、売上や利益に直結する重要なことが見えてきます。
ABテストツールを導入するメリット
ABテストツールを導入することでたくさんのメリットを得ることができますが、代表的なものを紹介します。
1.Webデザイナーやコーダーのような専門的なスキルがなくても、簡単にABテストを実施できる。
2.今まで勘に頼ってきたことがデータとして正確に把握できる。
3.把握したデータを元にテストを繰り返して改善を重ねることで、コンバージョン率を着実に高められる。
結果として、売上が上がるだけでなく、広告効率も高めることができます。またサイトの内容を少しずつ変更するだけで結果が出せるので、大幅なリニューアルをする必要もないのです。ABテストツールを導入して上手に使いこなせば、ビジネスを驚くほど加速させることができるでしょう。
ABテストツール厳選4種の比較
ABテストツールはたくさんありますが、その中でも人気が高く導入実績も多い4種をピックアップして紹介します。
Optimizely(オプティマイズリー)は、知名度・人気の高い世界シェアトップクラスのABテストツールです。管理画面でドラッグ&ドロップするだけで、簡単にABテストを行うことができます。多変量テストや複数ページわたるテストができるなどの機能も充実。訪問者を絞り込むことやヒートマップを使用することもできますので、ユーザーの行動を詳細に把握することができます。無料で使えるスターター版もありますので、1度試してみるのもよいでしょう。
Kaizen Platform(カイゼンプラットフォーム)は、日本に拠点を持つKaizen Platformが提供しているABテストツールです。日本語でのサポートが受けられるので、国内でもたくさんのサイトに導入されているそうです。HTMLやCSSの知識がなくても、Web上の管理画面で簡単にテストパターンを作成できます。他のツールにはないクラウドソーシング機能を活用すれば、サイト改善のプロにテストパターンを提案してもらうこともできます。
DLPO ACT(ディーエルピーオーアクト)は、国産のABテストツールです。ドラック&ドロップ操作でテストパターンを簡単に作成でき、管理画面内でデザイン・CSSなどの設定を完結させられます。多変量テストの際の自動改善機能が特徴的で、たくさんの組み合わせの中から効果の低いものの表示を減らし、多変量テストの結果を早く出せるようになっています。
Visual Website Optimizer(ビジュアルウェブサイトオプティマイザー)は、インドで開発されたABテストツールですが、代理店を通せば日本語サポートも受けられます。専門的なスキルがなくても、パワーポイントのような感覚でテストパターンを作成可能。ヒートマップも搭載しているので、ユーザーの細かな動きを把握することができます。
タイプ別おすすめABテストツール
簡単に導入したいなら、OptimizelyとKaizen Platformがおすすめです。特にKaizen Platformならクラウドソーシングでテスト案を提案してもらうこともできますので、そこから選ぶだけでテストパターンができあがります。
多変量テストをしたい人におすすめなのは、Visual Website OptimizerとDLPO ACT。特にDLPO ACTには、自動改善機能がついているので、組み合わせ数が多くても比較的早く多変量テストを行うことができます。
サポート体制で選ぶなら、Kaizen PlatformとVisual Website Optimizerです。どちらも日本語でサポートを受けることができるので安心です。特にKaizen Platformは、テストの設計やデザインなどについてもサポートを受けることができます。
とりあえず無料で試してみたいならOptimizelyとVisual Website Optimizerがおすすめ。Optimizelyには無料のスターター版、Visual Website Optimizerには30日間の無料トライアルがありますので気軽に試すことができます。
まとめ
ABテストツールを導入するメリットと代表的なABテストツールを紹介しました。Webサイトをより効果のあるものに改善していくために、ABテストツールは強力な武器になります。簡単にABテストや多変量テストができますし、今まで見えなかったユーザーの動きも見えてくるのです。数値としてきちんと把握できますので、より戦略的なWebマーケティングが可能になります。ABテストツールを使いこなして、ビジネスを加速させましょう。