Webマーケティング2021.03.31
目次
Google オプティマイズとは、Googleが提供している無料のテストツールです。「A/Bテスト」「リダイレクトテスト」「多変量テスト」の3つのテストが実施できます。Webサイトの分析ができ、Googleアナリティクスなどほかのツールとも連携できるのが特徴です。
この記事では、企業のデジタル広告の担当者に向けて、Googleオプティマイズの使い方やできること、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
「Webサイトの集客を増やしたい」「Webサイトを最適化したい」このような悩みを持っている方は、ぜひ参考にしてください。
Googleオプティマイズとは
Google オプティマイズとは、Webサイトの分析ができる無料のテストツールです。Googleアナリティクスなど、ほかのGoogleツールと連携ができるため、精度の高い分析ができます。テストのスピードも早く、管理画面上で実行や結果の確認が可能です。
Google オプティマイズのテストを1回実施しただけで、1ヶ月の売上が2倍になったというデータもあります。PDCAサイクルを素早く回すことができるため、Webサイトを運用する上で活用するべきツールだといえるでしょう。
Googleオプティマイズでできること
Google オプティマイズには「A/Bテスト」「リダイレクトテスト」「多変量テスト」といった3つのテスト機能があります。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
A/Bテスト
A/Bテストは、Webサイトの特定要素を変更して、AとBどちらが最大限に効果を発揮できるか検証するテストです。Googleオプティマイズには、テストのパターン設定や目標設定、ターゲット設定の機能もあるため、特定のユーザーを狙った分析が可能になっています。
テストパターンの例としては、「キャッチコピーを変えたテスト」「掲載する画像を変えたテスト」などがあげられます。テストしたい要素が複数ある場合でも、2パターン以上を同時にテストすることが可能です。
なお、Webトラフィックの変動周期が1週間であるため、テストは基本的に2週間以上かけて実施するとよいでしょう。
リダイレクトテスト
リダイレクトテストは、Webページ全体を比較するテストです。A/Bテストが1つのページの中の要素をテストするのに対し、リダイレクトテストはURLの異なるページを比較テストします。主に、ページ全体のデザインやレイアウトを変更したときに使用されます。
リダイレクトテストは、「2週間以上のテスト期間」「ベースラインを上回る確率が95%以上」といった条件を満たすまで続けることが大切です。また、リダイレクト先のURLページが元のURLページに悪影響を及ぼさないために、正規のURLを設定しておきましょう。
多変量テスト
多変量テストは、画像や見出し、ボタンなど複数の要素を組み合わせて、効果的な要素パターンを比較するテストです。テストしたい要素の組み合わせが複数あっても、短時間でテストすることができます。ページのコンテンツ・デザインなど、効果的な組み合わせを検証するときに利用されます。
多変量テストはA/Bテストと同じように考えられがちですが、2つには明確な違いがあります。A/Bテストは効果的なページパターンをテストするのに対し、多変量テストは効果的な要素の組み合わせをテストして要素感の相互作用を分析するものです。
Googleオプティマイズの使い方
Googleオプティマイズの使い方を、5つのステップに分けて解説します。実際に利用する際の参考にしてください。
1.登録する
Googleオプティマイズの公式サイトにアクセスして、利用開始をクリックします。その後はメールアドレスの登録、Googleアクセス許可など画面に従って設定を進めます。登録の際はGoogleアカウントが必要になるため、持っていない場合は先にGoogleアカウントを取得しましょう。
2.テストの作成
Googleオプティマイズの登録が完了したら、テストの作成になります。ここでは、「テスト名の記入」「テストページのURL」「テストタイプの選択」の3つの情報を設定します。HTMLやCSSも入力もできるなど、より高度な編集も可能となっています。
3.目標設定
次に目標設定をおこないましょう。「訪問者数」「ページビュー数」「滞在時間」など複数の選択肢から、テストで成果を伸ばしたい要素に選択してください。
4.ターゲット設定
目標設定が完了したらターゲット設定をしましょう。ターゲット設定をすることで、ユーザーの地域や使用するデバイスなど、ターゲットを絞ってテストが可能になります。Webサイトのターゲット層に合わせて設定してください。
5.テスト・改善
設定が終わったら、テストを実行しましょう。テストのレポート結果を確認するだけでなく、改善点を見つけることが大切になります。目標に足りていない要素を分析して、パフォーマンス力を向上させましょう。
Googleオプティマイズのメリット
Googleオプティマイズを活用するメリットについて解説します。自分のWebサイトに必要であるかを検討してみてください。
無料で使える
Googleオプティマイズは、Googleアカウントがあれば無料で利用できます。有料版もありますが、無料版でも多くの機能が備わっています。まずは無料版を試してみて、より高度なテストが必要になったときに有料版を取り入れてみるとよいでしょう。
SEOや広告スコアに影響がない
Googleオプティマイズによって、SEOの順位や広告スコアにマイナスの影響がでることはありません。Webサイトのページのデザインや色、配置などを変更しても、ユーザーの行動が大幅に変わることはありません。
しかし、影響がないからといって、やみくもに設定するのは避けましょう。Googleオプティマイズは適切に利用することが前提として作られています。自社の目的にあわせて適切に運用することが正確な分析につながります。
テスト結果の集計・分析が簡単
Googleオプティマイズで実施したテスト結果は、自動で集計されるので、簡単にレポートが作成できます。Webサイトの重要な指標である、「セッション率」「コンバージョン率」などがひと目で分かる点もGoogleオプティマイズのメリットです。デジタル広告の初心者でも比較的に簡単に利用することができるでしょう。
効率的にサイト運用ができる
A/Bテストを実施するときは、比較パターンの制作やリンクの変更など、ある程度の労力がかかります。しかし、Googleオプティマイズを利用して最初に設定をしてしまえば、大幅に労力を削減することができます。
はじめて利用する場合、最初の設定には時間がかかるかもしれませんが、一度覚えてしまえばどのWebサイトを運用する際も同じです。慣れてしまえば、Webサイトを効率よく継続的に運用できるようになります。
他のGoogleツールと連携できる
Googleオプティマイズは、GoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャーなど、他のGoogleツールと連携が可能です。連携することでデータ分析がよりスムーズになるため、短時間で高度な分析ができるようになります。
とくにGoogleアナリティクスとは相性がよく、Googleオプティマイズでテストした結果をGoogleアナリティクスで分析させることが可能です。GoogleアナリティクスはWebサイトの分析ツールで、基本的には無料で利用できます。ユーザーがどうやってサイトへたどり着いたか、滞在時間は何秒だったかんどの行動履歴などがわかります。
Googleオプティマイズのデメリット
Googleオプティマイズのデメリットについても押さえておきましょう。デメリットを事前に知っておくことで、後から失敗するリスクが低下します。
ユーザービリティが低下する可能性がある
Googleオプティマイズのテスト中は、ページの読み込み速度が低下する場合があります。そのためユーザーが読み込み速度でストレスを感じてしまうと、流入数が減少してしまう可能性があるので注意しましょう。
Webサイトを適切化するためのテストであるのに、流入数が減ってしまっては意味がありません。タグは適切に設定して、テストによる悪影響を最小限に抑えること大切です。
設定にある程度の労力がかかる
Googleオプティマイズは多機能で高性能であるため、設定にもある程度の労力が必要になります。多機能であることはメリットですが、初心者からしたらデメリットにもなるかもしれません。Googleオプティマイズのガイドラインをじっくり読んで、時間があるときに設定するようにしてください。
自社にリソースや知見が不足している場合は、デジタル広告を取り扱う広告代理店に相談するのも1つの方法です。代理店を探す際は、広告を出稿するだけでなく、このような分析やレポート作成も手掛けてくれるところを選ぶとよいでしょう。
まとめ
Googleオプティマイズは、Webサイトを分析できる無料のツールです。「A/Bテスト」「リダイレクトテスト」「多変量テスト」といった3つのテストが実施でき、自社のサイトの状況を分析・レポートしてくれます。
最初は設定や操作に時間がかかるかも知れませんが、使いこなせれば作業効率があがります。ほかのGoogleサービスと連携できることはもちろん、運用することで効率よく成果的に自社のサイトを分析、計測できます。Googleオプティマイズを利用して、ユーザーにとって価値のあるWebサイトを構築しましょう。