Web広告2021.03.30
目次
「リスティング広告の運用をしてみたいけれど方法がわからない」
「リスティング広告のメリットデメリット、費用対効果などを知りたい」
とお考えの事業者は多くいらっしゃるでしょう。
初めてのリスティング広告は、わからないことが多く困ってしまいますよね。そこで今回は、運用方法や特徴、費用対効果などを網羅的に解説いたします。
8分程度で読めますので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2021年3月時点の情報を元に作成しています
Google広告とは
早速Google広告について特徴や、種類を見ていきましょう。
Google広告の特徴
Google広告は、Googleの提供するクリック課金制の広告サービスを指します。Google広告は2018年7月にGoogle AdWordsから名称変更されました。
特徴は以下の通りです。
- 広告をカスタマイズし、目標を設定できる
- 広告の掲載地域を指定するので、適切な内容の広告が表示される
- 自社のビジネスの特徴を画像つきのメッセージでアピールできる
- 予算の調整がしやすく見込める成果も確認できる
- 広告がクリックされた場合に料金が発生する
また、Google広告で期待できる効果は以下の通りです。
- ウェブサイトへのアクセス促進
- 実店舗への来店者数の増加
- お問い合わせ件数の増加
簡単に広告を作成できるため、自社の商品やサービスを手軽にアピールできます。
Google広告の種類
Google広告には以下の3種類があります。
- Googleリスティング広告
- Googleディスプレイ広告
- Google動画広告
詳しく解説していきます。
Googleリスティング広告(旧:GSN)
リスティング広告とは、Webページ画面上にリスト表示されるテキストや画像を含む広告のことで、「キーワード連動型広告」とも呼ばれています。
GoogleやYahoo!が代表的で、「検索連動型広告」と言われます。短期間で多くのユーザーと接点を持てるのがリスティング広告の最大の特徴です。
リスティング広告は、インターネットを活用する人々にいろいろな場面でアピールできる有効な広告の手段です。2002年に登場しましたが、今現在も成長をしており需要は上昇中です。
社会全体で検索回数が増えてきており、インターネット検索結果画面にリストで表示されるリスティング広告の利用をする人は増えています。
リスティング広告は、ユーザーの「○○したい」という欲求を検索語句から見極め、的確にメッセージを届けてくれるので、広告効果を測定しながら改善を繰り返せることからも優れたマーケティング手法と言えます。
Googleディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、パートナーサイトのWebコンテンツに広告を表示するもので、「バナー広告」とも呼ばれます。
静止画やテキストに限らず、動画形式の広告配信も行っています。見ている人やコンテンツの面に合わせて広告を表示するので、さまざまなユーザーにターゲティング可能です。
検索連動型の広告の限界をカバーするのがディスプレイ広告。さまざまなパートナーサイトに自社の広告を配信できるので、検索する前のユーザーにも接触可能です。
検索連動型広告と併用することで相乗効果が期待できます。
ディスプレイ広告はGoogleの提供である「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」とYahoo!JAPANが提供するYahoo!広告の「ディスプレイ広告(YDN)」があります。
Googleのディスプレイ広告を使うと、アプリの画面にも広告配信が可能です。やみくもに広告を出稿するわけではなく、適したコンテンツを適したユーザーに表示してくれます。
また、ディスプレイ広告には予約型と運用型の2種類があります。
予約型は、掲載金額や期間などが予め定められているディスプレイ広告で、主に広告代理店を経由して出稿。
運用型は、検索連動型広告と同様、オークション課金のディスプレイ広告で好きな時に少額で出稿できることが特徴です。
Google動画広告
動画広告にはいくつか種類があり、YouTubeやニコニコ動画といった動画で利用される広告をインストリーム広告と呼びます。
インストリーム広告は動画サイトの再生前や再生途中に流れる動画広告のこと。ターゲティングや配信面もしやすく、初めて動画広告を導入しようと考えている人にはおすすめの広告手段です。
一般的には動画広告はブランディングといわれていますが、内容や設計次第でさまざまな目的に利用できることが特徴です。
動画広告の目的は、主に以下の3つが挙げられます。
- 商品の提供する価値観を伝える
- 商品の認知をしてもらう
- 購入や登録まで導く
例えば、コーラ飲料のCMは「美味しさ」を伝えているのではありません。
コーラ飲料がある日常、「Happy」という世界観を伝えることが目的なのです。
Yahoo!広告との違い
Yahoo!広告を利用するメリットは、検索連動型広告だけではなく、天気やニュースサービスへディスプレイ広告を手軽に出稿できることです。
これにより、Google広告では手の届かないユーザーまで広告を届けられます。Yahoo!広告は基本的にGoogleと同じような仕組みで動いているものの、必ずしも全て同じではありません。
広告品質の構成要素やキーワードと広告のマッチングなどでは、Yahoo!独自の仕組みが見られます。そのため、Yahoo!広告では上手くいってもGoogle広告で上手くいかない場合や、逆のケースが起こることも考えられるのです。
そのため、どちらの広告も試してみて試行錯誤していくというのが最短で成果を上げやすいでしょう。
Googleリスティング広告のメリット・デメリット
ここでは、Googleリスティング広告のメリットやデメリットを紹介します。
メリット
リスティング広告は即効性とメンテナンス性のしやすさがメリットです。継続的に成果を上げられるので「運用型広告」とも呼ばれます。
Googleに限らずYahoo!などのリスティング広告も、審査さえ通過してしまえば検索結果の画面に即座に反映されます。
SEOとよばれる長期間で成果を見込む手段がありますが、リスティング広告は即効性が高く、サイト開設時からすぐに出稿でき利益を上げやすいのです。
※ただし薬機法を筆頭に法律に関することは審査が長引くこともあります。
広告の効果を測定し、すぐに次の施策に活かせるというループを作り出せるので、短期間で次々と改善されるのです。
また、リスティング広告を出した後も改善ができるので、掲載初期は午前/午後にメンテナンス、慣れてきたら1日に1回メンテナンスするなどと決められます。
デメリット
基本的にテキスト表示のみで画像や動画広告を入れられないため、ブランディングには向いていません。
また、リスティング広告のみだと、一定数のユーザーはクリックしないことも大いに考えられます。
SEOで上位を取れば、クリックしてもらえる可能性は高まります。ただし、SEOでは検索結果をコントロールできる保証はありません。
例えば、セール時などは即効性とメンテナンス性が高いリスティング広告のほうが向いていると言えるでしょう。
そのためSEOと組み合わせて集客数を最大化させる必要が出てきます。
Google広告運用の始め方
Google広告にアクセスしログインをしましょう。
①左側メニューバーの「全てのキャンペーン」にマウスを合わせ②「キャンペーン」をクリックして③「+」ボタンを押すと、各入力項目が出てくるので流れにそって入力を行って下さい。
特に広告文の作成は肝になるポイントですので、ユーザーの検索意図に沿った文を打つように心がけましょう。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
Googleリスティング広告が表示される仕組み
ここでは、Google広告が表示される仕組みをお伝えします。
- 広告が表示される場所
- 広告の見出し文、広告文の文字数
- Googleリスティング広告の表示オプションとは
1つずつ見ていきましょう。
広告が表示される場所
Google広告は、広告主の出す商品やサービスに興味を持ったユーザーに対して表示されます。
広告主はキーワードを指定しオークションに入札します。
この時に入札単価や品質スコア等を考慮して算出された広告ランクの高い広告が、検索結果ページの上位ページや関連するウェブサイト上に表示されるのです。
品質スコアとは、広告の品質をGoogleが評価したものです。
以下のようなことを考慮して、評価が決まります。
- キーワードとの関連性
- ランディングページの質
- クリックスルー率
- 検索結果ページでの過去のパフォーマンス
また、Googleは入札システムに基づいています。
広告がクリックされたときに支払う金額を入札単価の上限として広告主が設定し、入札単価の高い順に広告の掲載場所が良くなるという仕組みです。
広告が表示される場所はキャンペーンのタイプ毎で異なります。
広告の見出し文、広告文の文字数
広告の見出しの文章は、キーワードを含めて考えることが必須です。
例えば、ビリヤードセットの購入を検討している初心者向けに広告出稿する場合を考えてみます。
ここでキーワードとするのは、「ビリヤードセット 初心者」です。タイトルにキーワードが入っていればユーザーが探している商品を見つけやすくなり、クリック数が上がります。
また、具体的な数字を入れることも大切です。数字でわかりやすいのは、価格でしょう。
価格を入れることでユーザーが購入すべきかすべきでないかが一瞬で判断できるため、目的を満たさないユーザーは離れていくことになります。
目的に合ったユーザーからはクリック数やコンバージョン率の増加が見込めるのです。
広告の説明文には、具体的な説明ができるほどの文字数は与えられていません。
ポイントとなるのは、自社へのリンクを獲得することです。
ユーザーは「広告をクリックしたら自分の求めている未来がある」と思えばクリックします。ユーザーにとってメリットのあることがあればニーズを満たせるのです。そのため、ユーザー視点に立ち気持ちを想像することが大切になります。
Googleリスティング広告の表示オプションとは
広告表示オプションとは、リスティング広告の見出しや説明文などといったことの他に、以下のような情報を増やせる機能です。
- 住所情報
- 通話ボタン
- Webサイトの特定の箇所へのリンク
- 追加のテキスト
広告表示オプションでユーザーに適切に判断してもらえ、自社の商品をユーザーに納得してもらいやすくなり、クリック率が上がります。
広告表示オプションによって以下のような効果が期待できます。
- クリック率向上
- 品質スコアの改善
広告表示オプションは常に表示されるというものではなく、掲載結果の向上を見込める場合に限り表示されます。
また、無料で利用できることも大きな特徴です。
Googleリスティング広告の費用対効果の測定
ここでは、Googleリスティング広告の費用対効果を効果測定する方法や、広告作成に使えるGoogleのツールをお伝えします。
効果測定や広告作成に使えるGoogleのツール
Googleアナリティクス
2017年9月に、AppleはiOS11とmacOSの標準ブラウザであるsafariに「ITP」と呼ばれる新技術を搭載しました。
ITPとはサイト間でユーザーを追跡しトラッキングによってデータを分離・削除する技術のことです。ITPはネット広告に大きな影響を与えました。
Googleは広告主向けの「Googleアナリティクス」においてITPにいち早く対応しました。
Googleアナリティクスとは、Googleの提供しているアクセス解析ツールのこと。
基本的に無料ですが、有料版もあります。
Googleアナリティクスではユーザーの行動をデータ化して見られます。
わかることの一例は以下の3つです。
- サイト訪問者数
- 訪問者の流入元
- デバイスは何を使っているか
上記のデーターがわかることによって、自社サイトの改善点や良い部分が見えます。
例えば「タブレットからの流入が多いからタブレット専用のアプリを開発しよう」などです。
さまざまなデータがGoogleアナリティクスによって分析できるため、必須のツールです。
キーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Google公式の無料で利用できるツールです。広告掲載をするためにキーワード検索ボリュームなどを分析できます。
広告主に対してのサービスとして開発されましたが、近年は広告を利用しない人の利用も少なくありません。なぜなら、一部機能は無料で利用できるからです。
ただし、検索ボリュームを調べるには実際に広告を出稿する必要があり、出していないと100~1000などとざっくりとした数値しかわかりません。
メインのキーワードとは別に、ロングテールキーワードや、競合サイトがどのような記事を書いてアクセスを集めているのかなど、SEOに役に立つ情報が手に入ります。
キーワードプランナーはクリック単価のシミレーションにも利用できます。キーワードごとの月間の表示回数だけでなく、クリック数、費用やクリック単価の見積もりもできるのです。
キーワードプランナーの画面上でキーワードを入力して、条件を変えることでクリック単価の相場を確認できます。キーワード選定などのためだけに使いたい場合は無料でも充分に使えるので、使わない手はないでしょう。
Googleリスティング広告の運用で利益獲得につなげる
ここまでGoogleのリスティング広告について解説してきました。ここまでを簡潔にまとめると、以下の通りです。
- Google広告は、カスタマイズすることで成果につながる広告を打てる
- 大きく分けて3種類の広告が存在する
- Yahoo!広告と組み合わせて運用することが効果的
- メリットは即効性とメンテナンスのしやすさ
- デメリットは自然検索での集客には向かない
- Googleリスティング広告の表示にはさまざまな要素が絡み合っている
- 費用対効果を高めるためにはツールを利用することが必須
Googleリスティング広告は上手く利用すれば、大きな利益をもたらしてくれる期待ができます。適所に活用して、自社のアピールをしてみてはいかがでしょうか。