Web広告2021.03.30
目次
「リスティング広告のメリットやデメリットって何だろう」
「ディスプレイ広告とSEOとの違いって何?」
と疑問を持たれている事業者様や、マーケティング担当者様は多くいるのではないでしょうか。
リスティング広告といわれても、経験がないと戸惑ってしまいますよね。そこで、この記事では以下の2つをお伝えしていきます。
- リスティング広告のメリット、デメリット
- ディスプレイ広告やSEOとの違い
この記事を読めば、リスティング広告のメリット・デメリット・他のマーケティング手法との違いがわかり、導入に踏み切れるかもしれません。
7分程度で読めますので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事は2021年3月時点の情報を元に執筆しています。
リスティング広告の11のメリット
早速リスティング広告の11のメリットを見ていきましょう。
購入意欲の高い顕在層にアプローチできる
リスティング広告は、検索するユーザーに最適な広告を提示するため、購買意欲の高い検索層にアプローチすることで成約率アップが期待できます。
例えば、「美容院」というキーワードで検索をしてきたユーザーがいた場合、検索画面の上にリスティング広告が表示され思わずクリックします。
クリックした先に自社のサイトがあり、クーポンやプレゼントを特典として設けることでユーザーのニーズを満たし売上げに繋がるのです。
ターゲットとするユーザーの属性を細かく設定できる
リスティング広告は、ターゲットを細かく設定できます。例えば、広告を取り入れて売上げを強化したい場合には以下のことが可能です。
- 地域限定で広告配信
- 性別や年齢を限定して配信
- スケジュールを設定して配信
- 興味を限定して配信
- 配信デバイスを設定して配信
男性への広告は出したいけれど、女性には出したくないといった場合も検索語句の除外設定ができるので、無駄に費用がかかりません。ユーザーを限定することで売上げアップが期待できます。
配信開始までが速く、即効性がある
テレビ、雑誌、新聞などの主要媒体の広告は出稿までに時間がかかります。なぜなら、準備や撮影までをする必要があるからです、しかし、リスティング広告は以下のものを準備すれば比較的速く配信できます。
- GoogleかYahoo!のアカウント
- 資金
- 広告文
- コンバージョン設定
- キーワード選定
また、SEOではコンテンツの充実に時間がかかるものの、リスティング広告は簡単に始められます。
SEOより成果が出るのが早い
SEOとは、検索エンジンで上位に自社のホームページなどを表示されることで、ユーザーの流入を増やすための施策のことです。サイトにクリックされてユーザーが流入しても、費用は一切かかりません。
ただし、SEOで上位表示をするには、上質なコンテンツを作り上げる必要があるため、時間や労力がかかります。
対してリスティング広告は、キーワード、広告文、費用などを揃えれば直ぐに出稿でき、成果が出るのが早いです。
また、狙ったキーワードで直ぐに購買意欲の高いユーザーに向けて、広告出稿が可能です。
低予算から運用できる
リスティング広告は、初期費用0円から始めることもできます。クリック課金型と呼ばれるユーザーのクリック率に応じて費用が決まる仕組みになっているからです。
また、1日にかかる費用を計算して、短期間だけ広告出稿することもできます。
そのため、予算の少ない企業でも取り入れやすく、現状に見合った予算で運用が可能です。
費用のバランスを調整しやすい
費用のバランスが調整しやすいのもメリットのひとつです。
例えば、予算に応じて売上げの見込みが期待できる地域に限定して、予算の増額を行ったり、売り上げが見込めない地域は予算を減額したりすることで効率的な運用ができます。
また、売り上げの見込めない深夜は予算を減額するなど細かい調整ができることも特徴です。
予算配分を適切に行うことで、固定費を抑えられ、効率的に運用できるのです。
配信の停止も素早く自由に設定が可能
リスティング広告の出稿スケジュールは自由度が高いです。
そのため、いつでも開始・停止できるため、「火曜日の10:00〜15:00までの間だけ広告を出したい」といった要望にも柔軟に対応できます。
ユーザーやターゲットに合わせて出稿できるため、自由度が高く成果に結び付きやすいのです。
広告文を規定内で自由に設定できる
検索キーワードとサイトやLPを繋ぐ広告文も、規定内であれば自由に作成可能です。
文字数や記号が使えないなどといった制限はあるものの、独創的な広告分を作成しユーザーに訴求できるのです。ユーザーのニーズと合う広告文はクリックされやすくなり、成約に繋がる可能性が高くなります。
広告配信の各データが数値で可視化できる
リスティング広告はさまざまなデータを可視化できるので、改善に繋げやすいのが特徴です。例えば基本的なものだけでも以下のようなものが確認可能です。
- クリック数
- クリック率
- クリック単価
- インプレッション数
- コンバージョン率
- コンバージョン単価
これらがすぐに確認できるのです。
インプレッション数…その広告がどれだけ表示されたかを指します。 コンバージョン率…ページ内で電話をかけた、申し込みに至ったなどの成約に繋がる行動を表す数値です。 コンバージョンに至るまでの費用対効果が数字で見られるので、Webサイトの改善に繋がります。 |
各データはリアルタイムで確認が可能
GoogleやYahoo!のリスティング広告は、どのような進捗であるかがパソコンやスマホなどの管理画面からすぐに現状把握ができます。
リスティング広告が出稿したらそのままというわけではなく、データを確認しながら運用する「運用型広告」といわれている所以です。
配信状況を確認しながら最適化できる
リスティング広告はテストを繰り返すことで、売上げを上げられます。リスティング広告出稿の流れは以下の通りです。
- 広告出稿
- 広告データ確認
- キーワード追加、広告文変更、サイト変更
キーワードは正しいか?掲載順位とCVとの関係は?クリック単価は高すぎないか?など確認して改善する事項は多岐に渡ります。
つまり、配信状況を見ながらPDCAサイクルを回せるので、結果が出やすいのです。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告はメリットばかりではありません。デメリットも見ていきましょう。対策をすることで、リスティング広告運用をより効果的に行えますよ。
競合が存在する
リスティング広告は低予算で参入しやすいといったメリットはありますが、その分競合も多くなりやすい傾向にあります。
また、大企業がリスティング広告を打ち出したときにどう対応するかというのも問題です。リスティング広告のキーワード単価は入札によって決定されているので、競合が多いほどクリック単価は高等します。
成約が取れるキーワードは競合同士が競争し、単価が高騰するといったことも考慮しなければなりません。対策としてはGoogleキーワードプランナーというツールで検索ボリュームや競合性、予測単価を確認できます。
成果を出すには専門知識が必要
リスティング広告運用には、Google広告とYahoo!広告の専門知識が必要です。配信してデータ蓄積し、効果測定をしながら運用改善をしていきます。
リスティング広告は他の広告手段に比べて、成果が出るのが早いのは事実です。しかし初回の設定をした後、すぐに成果がでるというケースはほとんどありません。
改善をするためには、以下のような技術を身に着けなければ難しいのです。
- データの読み方
- キーワード、広告文の調整
- LPやサイトコンテンツの活用
専門的なノウハウがないと最善の施策を生み出せません。
そのため、自社に専門的な知識を兼ね備えている人材がいなければ、コンサルタントや専門家に頼む必要があり、費用がかさみます。
潜在層へのアプローチは難しい
リスティング広告は、検索しているユーザーのみに届けられる手段です。そのため、幅広いユーザーやターゲットに向けての認知には向いていません。
一方Google広告やYahoo!広告のディスプレイ広告、YouTubeなどの動画広告、SNS経由の広告は潜在層にアプローチすることが得意です。
リスティング広告以外の主な広告施策との違い
リスティング広告と他の広告施策の違いを見ていきましょう。具体的にディスプレイ広告とSEOとの違いを知っておくことで、リスティング広告の理解がより深まります。
ディスプレイ広告
リスティング広告のような検索連動型広告は、検索という行動をした人にしかアピールできないというデメリットがあります。
そのような場合にさまざまなパートナーサイトに広告を出せるディスプレイ広告使うと、ニーズが顕在化していないユーザーにもアプローチ可能です。
検索連動型広告は「検索」という形でユーザーのニーズが顕在化しているため、あらかじめ広告主の商品やサービスなどを知っています。そのため、類似した商品を探しているユーザーには抜群の効果があります。
検索連動型広告の限界をカバーしてくれるのがディスプレイ広告です。さまざまなパートナーサイトに自社の広告を配信できるため、検索をする手前のユーザーに接触できます。
そのため、検索連動型広告と併用すると相乗効果が期待できるのです。
ディスプレイ広告は、Googleが提供する「GDN」とYahoo!JAPANが提供する「YDN」があります。
例えば、Googleディスプレイ広告は、GmailやYouTubeなどさまざまなジャンルのサイトに自社の広告を掲載可能です。
アプリの画面からも広告配信できます。
さらに、ディスプレイ広告は予約型と運用型の2種類に分けられます。
・予約型
予約型は制約が大きいため、主に広告代理店を経由して出稿可能です。
・運用型
運用型は検索連動広告と同様にオークション課金のディスプレイ広告なので制約が少なく、少ない予算で出稿できます。
もちろん闇雲に配信するわけではなく、適したユーザーに適したコンテンツ提供をする仕組みが備わっています。
SEO
SEOとは「検索エンジン最適化」と呼ばれるマーケティング手法の一つで、クリックや表示に応じて課金が発生する広告とは異なります。
検索エンジンの向こう側にいるユーザーのニーズに応えるサービスなどを用意して、使いやすいサイトにしていくことが目的です。Googleは、ユーザーにとって有益な情報を正しく届けるために、緻密なアルゴリズムをもって検索順位を決めています。
その一部の例が、ページの更新頻度や被リンクの獲得数、ページの表示速度など。こうした順位を決める要素は200以上にものぼると言われています。
そのため、何かひとつをすれば簡単に検索順位が上がるものではないのです。
SEOの本質はユーザーのニーズに応えるサイトを作ることにあります。ひと昔前は検索語句で、例えば「エレベータ」と「エレベーター」の両方を検索しなくてはなりませんでした。しかし、現在は表記に違いがあったり語句が違ったりしていてもきちんと検索結果に反映されます。
このようにGoogleの検索エンジンはアルゴリズムの内容や重要性が変化し続けているので、「順位を上げること」を目的とすることは厳しくなっています。
結局最も重要なのは、ユーザーのニーズにマッチした良いサイトをつくることに集約されるのです。
リスティング広告は低予算からでも導入可能
ここまでリスティング広告のメリットとデメリットを中心にお伝えしてきました。リスティング広告は、成果が出るまで早く低予算から始められることが特徴です。
メリットは以下の通りです。
- 購入意欲の高い顕在層にアプローチできる
- 細かくターゲット設定可能で柔軟性が高い
- 配信開始まで直ぐで、即効性がある
- SEOに比べて成果が出るのが早い
- 低予算から運用できるので導入しやすい
- 費用の配分がしやすいので効率的に運用できる
- 配信停止も素早く自由に設定できる
- 広告文を規定内で設定し成約への可能性を高める
- 広告配信のデータをリアルタイムで可視化できる
- 配信状況を確認しながら改善し、効果を実感しやすい
デメリットは以下の通りです。
- 狙うキーワードの競合が多く存在するため、競争が起こる
- 専門性が必要で、場合によってはコンサルや専門家に頼む必要がある
- 潜在層へのアプローチが苦手
近年は、クリック単価の高騰などの理由で出稿に踏み出せない企業が増えているとの噂も聞きます。
しかし、リスティング広告で高い成果を上げている企業は多いのも事実です。
リスティング広告は、低予算でもデータ分析しPDCAを回すことで、成功しやすい手段です。導入を検討してみてはいかがでしょうか。