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Webマーケティング2021.03.30
目次
SEO対策とは、WebページをGoogle等の検索結果で上位表示させるために行うものです。効率よくコンバージョンを獲得するため、Webサイトを公開するにあたって、SEO対策を行うことは当然のこととなりつつあります。
この記事では、SEO業者が行うSEO対策を参考に、自分で出来るSEO対策のやり方について紹介します。
自分で行うSEO対策の考え方
自分でSEO対策を行う手法は、様々なサイトで紹介され、多くのやり方が一般的に浸透しつつあります。ここでは、自分でSEO対策を行う場合の考え方について、紹介します。
SEO対策の基本
SEO対策は、検索サイトでの表示順位を上げること自体であると誤解されています。
SEO対策の結果、検索サイトでの上位表示を狙い、Webサイトをより多くの人に見てもらうことが重要であることに違いはありません。
しかし、SEOの本質は、検索エンジンがコンテンツを評価する仕組みを理解し、検索エンジンからの評価が高いWebサイトとなるよう、適切な処置を施し続けることです。検索上位に表示されることは、結果としてあらわれる事象であることに注意しましょう。
googleの考え方を理解する
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SEO対策を考えるうえでは、Googleの考え方を理解することが重要です。なぜなら、Google検索のアルゴリズムは、Googleによって随時見直しが行われていますが、基本的な考え方に違いはないからです。
Googleの考え方を理解することは、検索アルゴリズムが変わっても影響を受けにくい本質的なSEO対策を行うことにつながるでしょう。
googleの評価基準 E-A-T
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Googleでは、「検索品質評価ガイドライン」と呼ばれる、Google自身が検索エンジンの品質を評価するための基準を作成し、公開しています。
原文は英語でのみ紹介されており、「検索品質評価ガイドライン」はその和訳です。その中では、E-A-Tとよばれる3つの単語の頭文字を取った評価基準が重要であると説かれています。
Expertise(専門性)
良質なコンテンツは、テーマが統一されていて、問題解決に役立つ専門的な内容が記載されていることが重要です。コンテンツの内容が優れており、多くのサイトから評価されている「権威」のあるサイトであることが重要です。
Authoritativeness(権威性)
Webコンテンツの場合、多くは以下の3つの基準で決定しています
- コンテンツが社会的な評価の高い人物によって書かれたり評価されたりしている
- 多くのSNSや公式サイト等で言及されている
- 被リンクと呼ばれる外部サイトから紹介されるリンクが多く登録されている
Trustworthiness(信頼性)
コンテンツ自体がオリジナルで信頼のおける情報となっているかが重要です。また、コンテンツだけでなく、Webサイトの公開者や運営者が明記され、責任をもって公開されているかや、HTTPSによる安全な公開方式を活用しているかという基準でも評価されています。
googleが掲げる10の事実
SEO対策について細かく見ていく前に、Googleの検索エンジンの考え方を理解するため、「Google が掲げる 10 の事実」について見てみましょう。
これは、Googleが企業として活動するうえで、常に意識している考え方について書かれています。
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3. 遅いより速いほうがいい。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10. 「すばらしい」では足りない。
Google が掲げる 10 の事実(https://www.google.com/about/philosophy.html?hl=ja) より引用
ここに書かれている事実は、Google検索が良質なコンテンツの解釈を行うためのアルゴリズムにも反映されています。
SEO対策を考えるうえでは、この10の事実を意識して、どのような対策を取るべきか考えて行うことが重要になることがお分かりいただけるでしょう。
googleは良質なコンテンツを評価する
Googleは、「googleが掲げる10の事実」にも記載されている通り、ユーザーに寄り添い、ユーザーを最優先とする「ユーザーファースト」を提唱しています。
Google検索のアルゴリズムにも、ユーザーファーストの考え方は活かされており、検索結果にはユーザーが求める、役に立つ情報が上位に表示されるよう、コンテンツの質を評価しています。
ここでは、Googleがコンテンツを評価する基準をもとに、良質と判断されるコンテンツの条件について紹介します。
良質なコンテンツの条件
Googleでは、これからSEO対策を始める人に向けて、「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を提供しています。
このドキュメントには、Googleがコンテンツを評価する際にチェックする観点に沿った考え方が掲載されています。
ドキュメントの内容から、Googleは以下のようなコンテンツを良質なコンテンツと評価していることをうかがい知ることが出来るでしょう。
- 検索意図(ニーズ)に沿った内容が掲載されている
- googleの評価基準(E-A-T)を意識したコンテンツとなっている
- ユーザーが欲しい情報を網羅的に扱っている
低品質コンテンツの代表事例
続いては、Googleに低品質と評価されるようなコンテンツについて、具体的な例を挙げながら紹介します。
内容が乏しい
例えば、「ダイエットサプリに関する記事であるにもかかわらず、見た目の写真はあるものの、成分や期待される効果などについての言及がない」というように、ユーザーが欲しがる情報が得られないケースが該当します。
広告ばかりのページ
ページ内にたくさんの広告があり、広告をクリックしないと次に進めない、広告が多くてコンテンツの内容が見難いなど、ユーザーが欲しい情報にたどり着きにくい状況となっているコンテンツは低品質と判定されるケースが多くあります。
独自性がない
記事の内容が、社会的に多くの人に知られている一般的な内容であるなど、そのコンテンツでなくても得られる情報ばかりで構成されている記事がよく見かけられます。
自社のウェブサイトをツールで診断
SEO対策の基本を見て、自社のウェブサイトがどのように評価されているか、調べてみたくなった人もいらっしゃったのではないでしょうか。
自社のコンテンツに対するGoogleの評価は、どなたでも簡単に知ることが出来ます。ここでは、自社サイトに対するGoogleの評価を調べるためのツールについて紹介します。
- Google Search Console
- Googleアナリティクス
- PageSpeed Insights
- Googleキーワードプランナー
- Googleトレンド
- SEOチェキ!
- Mobile-Friendly Test
こちらで紹介したツールの詳細やや、他にもSEO対策に役立つツールを紹介していますので、ぜひこちらのページもご覧ください。
どんなキーワードで上位を獲得したいか
自社サイトのSEO対策を行うにあたっては、「どんなキーワードで上位を狙うか」が重要なポイントになります。
ここでは、コラム記事を作成する例をつかって、SEO対策として検索上位を狙えるキーワードを選定するために取り組む対策についての概要を紹介します。
自社が何を求めるか
SEO対策を始める前に、自社のサイトが何を求めているかを明確にしましょう。
検索キーワードの設定においては、サイトの求めているものを理解し、求めているものを実現するために、どのようなユーザーに訪問してほしいかを明確にすることが、キーワード設定の第1歩になります。
キーワード設定
自社サイトの求めているものが決められたら、実際にキーワードを設定します。
サイトに訪問してほしい人が、どのような場面で、どのような悩みを持って検索するか、「ユーザーの立場に立って」考えることが重要です。
コラム記事を作成
キーワード設定ができたら、実際にコラム記事を作成します。設定したキーワードに沿って、検索意図を理解し、ユーザーが求めているコンテンツになるよう仕上げていきます。
コンテンツ作成においては、設定したキーワードをもとに大きく2点注意して記事を仕上げる必要があります。続いては、コンテンツ作成時の注意点について詳細に紹介します。
基本は1ページに1テーマ
特別な理由がない限り、1ページは1テーマ(1キーワード)に絞って作成しましょう。
1ページに複数のテーマが存在している場合、それぞれのテーマ毎にはどんなに良質なコンテンツであっても、他のテーマに取っては必ずしも良質なコンテンツとは限りません。
これらのコンテンツが混在すると、ページ全体の評価としては下がり、結果としてどちらのテーマについても中途半端な記事となってしまう可能性が出てきます。
きちんと読まれる内容が評価される
コンテンツのテーマを決めたら、キーワードの検索意図を理解し、訪問したユーザーが読みたくなる、必要とされる情報を網羅的に掲載出来るようにしましょう。
訪問したユーザーに記事がきちんと読まれ、検索が必要になるに至ったニーズを解消できるようなコンテンツとすることが、評価の高い良質なコンテンツと判断される重要なポイントです。
SEOで成果が出るコンテンツ制作のポイント
ここまでは、自分でも出来るSEO対策の概要について紹介し、適切なキーワード設定と良質なコンテンツを作成することが重要であることを開設しました。
続いて、SEO対策の流れに沿って、それぞれの工程で注意すべきポイントや検討すべき内容について紹介します。
検索ユーザーの気持ちになってキーワードを考える
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検索キーワードを設定する際は、検索するユーザーが、どのような気持ちの時に検索を行うかを考えることが重要です。
具体的には、ユーザーが検索するときに次のような観点でどのように考えているかを想像します。
- どのような時に検索するか
- どのような悩みを持って検索するか
対策キーワードを調べるユーザーが叶えたい望みや悩みを考える
検索を行う時のユーザーの気持ちがわかったら、そのユーザーが検索することでユーザーが叶えたい望みや解決したい悩みなど、「解決したい事象」が見えてきます。
「解決したい事象」さえ理解できれば、自社サイトで扱う商品やサービスが、その答えとなるようなキーワードを設定し、解決を後押しするために必要なコンテンツが理解できてくるでしょう。
叶えたい望みや悩みを持つユーザーの興味を引く見出し案を考える
コンテンツ作成においては、ユーザーの興味を引く見出しをつけることが重要です。
見出しは、検索結果の見出しとしても表示されるため、ユーザーが「解決したい事象」の解決策を提供してくれると考えられる内容が、一言で紹介されていることが理想です。
また、たくさん表示されている検索結果の1つとして表示されるため、ユーザーの興味を引く強烈な印象を与えるキーワードが含まれているとより良いでしょう。
ユーザーを意識して読みやすいライティングを心がける
コンテンツの見出しが完成したら、実際に記事をライティングします。記事のライティングにおいては、ユーザーが普段使う言葉や読みやすさを意識した文章を書くことを心がけましょう。
ここでは、SEOを意識したライティングとして良く使われるポイントを3つ紹介します。
同じ語尾を繰り返さない
同じ語尾の文章が続くと、文章が単調で読みにくくなります。文章を書くときは部語尾を毎回変えるように注意しましょう。
改行を効果的に使う
文字が多く、文章がギュッと詰まっていると、ユーザーに読みにくい印象を与えるため、Webサイトに使われる文章は、紙媒体に掲載する文章に比べ、改行を多用します。
表記のゆれに注意する
同じ文章内で、ひらがな・カタカナの違いや漢字の送り仮名の違いなど、表現の仕方が統一されるよう注意しましょう。
専門的な内容は業者に依頼をするのもあり
ここまでは、自分でもできるSEO対策として、ウェブサイト立ち上げにあたってサイト管理者自身でできるSEO対策について紹介してきました。SEO対策を自社で行う場合には、多くの検討事項があることがお分かりいただけたかと思います。
SEO対策で業者が行うこと
ここからは、SEO対策の専門業者が行うSEO対策について、その概要を紹介します。SEOの専門家は、ここまでに紹介した内容に加え、知識と経験に基づいて多くの対策を行うことが出来ます。
これらの対策まで独自に行うことは困難な場合も出てきますので、必要に応じて専門業者に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。
HTML文書構造の最適化
Google検索のためのWebサイトの評価は、クローラーと呼ばれる専用のプログラムが行います。サイトの評価を上げるためには、クローラーから機械的に読み取りやすいHTML構造に最適化されていることが有利に働きます。
具体的には、以下のようなことを行います。
- titleタグの最適化
- metaタグの最適化
- hタグによる文書構造の最適化
- パンくずリストの設定
UIUXの最適化チェック
WebサイトのUI(操作のしやすさ)やUX(ユーザー体験)が最適になっているかをチェックします。ここでは、主に2つの観点で対策を行います。
ページスピードの確認
Webサイトが表示されるスピードをチェックし、必要に応じて動作が重くなっている原因を取り除いたり、高速化したりするための対策を行います。
モバイルフレンドリーチェック
近年、Webサイトの閲覧にモバイル端末が利用されるケースが急増し、スマートフォンで閲覧しやすいようにWebサイトが最適化されていることがGoogleから高い評価を受ける一つの目安となっています。
URLの正規化
Webサイトの制作方法によっては、同じ内容のWebページに対して、複数のURLが発行されているケースがあります。このような場合に、評価に使われるページを統一して、Googleに通知してあげる必要があります。
リンクの最適化チェック
Google検索のクローラーは、ページ内に貼られているリンクから次に評価を行うページを判断し閲覧します。そのため、Googleのクローラーから自社サイト内に適切にアクセスしてもらえるよう、リンクの最適化を行います。
ここでは、具体的に以下のような施策が行われます。
内部リンクとリンク切れのチェック
ユーザが閲覧したページに、関連する自社サイト内のページに対するリンクが適切に貼られていることをチェックます。
また、リンク先のページがなくなり、リンク切れが起きていると、ページの評価が下がる原因にもなりますので、削除や変更を適切に行います。
外部リンク獲得施策
多くの信頼を獲得しているサイトからのリンク(外部リンク)を獲得すると、リンクされている自社サイトの評価も高くなる傾向があります。
このため、良質なサイトからのリンクを集めるための施策を行います。
コンテンツの作成
SEO対策の観点から、高品質なコンテンツの作成代行を行います。
コンテンツの作り方
コンテンツ作成にあたっては、SEOで狙うべき検索キーワードを適切に選定し、Googleが考える検索キーワードの検索意図および品質を満たす良質なコンテンツの作成を行います。
記事作成代行業者の費用相場
続いて、記事作成代行業者にコンテンツの作成を依頼する場合の相場について紹介します。記事制作代行業者にかかる費用は、1文字当たり 0.8円~10円程度となることが多いようです。
制作代行業者によって特色があったり、任せられる範囲にも違いがあったりするため御社にあった業者を選定しましょう。
SEO対策のやり方を理解し、実行に移そう
この記事では、自分でもできるSEO対策について解説し、SEO専門の業者で行うSEO対策との違いについて紹介しました。
自社でSEO対策を行う場合、キーワードの選定からコンテンツ作成まで、多くのポイントに注意する必要があり、人的リソースをかける必要が出てきます。
SEO対策専門の業者に任せる場合、基本的なSEO対策から、自社では対応が困難なSEO対策までをまとめて行ってくれます。
必要に応じて、SEO専門の業者に任せることを検討してみてはいかがでしょうか。