SNS活用2021.03.31
目次
「SNS広告のことを最近よく耳にするけど、どのような効果があるんだろう?」
「SNS広告の効果を理解して、自社のSNSマーケティングに役立てたい。」
上記のようにお考えのSNS運用担当者の人は多いのではないでしょうか。
そこで、今回の記事ではSNS広告の効果について具体的に紹介します。SNS広告で効果を出すためのコツや、注意点についても合わせて記載しているのでぜひ参考にしてください。
SNS広告がもたらす効果
SNS広告がもたらす効果やメリットは非常に多く存在しています。あらかじめ広告のメリットについて理解しておくと、SNS広告を運用する際によりイメージしやすくなるでしょう。
SNS広告に効果があるといわれている理由などについても細かく迫っているため、SNS広告の効果の重要さがさらに実感できるはずです。
SNS広告が効果があるといわれる理由
SNS広告に効果があると言われている理由は主に下記の2つです。
- 利用者の増加
- 潜在層の掘り起こし効果が見込める
上記のメリットが存在するため、近年SNS広告は注目されるようになってきました。ディスプレイ広告やリスティング広告に迫る勢いでニーズが拡大しています。
利用者の増加
SNS広告が導入される理由としては年々SNSの利用者が増加しているためです。SNS利用者は元々10~20代の若年層が多い傾向にありましたが、近年はSNSの利用が当たり前になり、年齢層も拡大し続けていることが特徴的です。
また、下記のデータの通り、年々SNSの利用者は着実に増加しています。2022年末には国内のSNSの利用者の人工は8,241万人の人口に増えるという予測も立てられています。
上記の理由もあり拡大するSNS需要に対応し、効率的に宣伝するために今や多くの企業がSNS広告を導入し始めています。
潜在層の掘り起こし効果が見込める
SNS広告は細かくターゲティングができる上に、自社のターゲットに近い類似ターゲットにも広告を配信できます。そのため、今まで知り得なかった潜在層を掘り起こせるのが大きなメリットです。
潜在層を掘り起こすことで自社の新たなファンになってもらったり、商材やサービスを購入してもらえるキッカケになるので、さらに大きなマーケティング効果が見込めます。
また、Twitterなどでは拡散性が高いので、ファンが自社の情報を拡散してくれることでも、潜在層に自社の情報が届く場合があります。したがって、SNS広告は潜在層の掘り起こしに最適となっているのです。
SNS広告の効果
SNS広告には多くの効果が存在します。実際にいずれも自社のマーケティング展開を推し進める際にメリットに繋がるものばかりです。
そこで、企業で得られるメリットや効果の代表としては、下記の3つが挙げられるでしょう。
- 正確なターゲティングが可能
- 拡散してもらえる可能性がある
- 若年層へのリーチが強い
いずれも企業のSNSマーケティングにおいて高い成果を発揮してくれるメリットや効果ばかりです。
最大限に効果が出た場合はさらに自社の知名度の向上や、販促に繋がります。
ここからはそれぞれのSNS広告の効果について、特徴などを踏まえながら細かく紹介します。
正確なターゲティングが可能
SNS広告はユーザーや自社の情報を元に正確なターゲティングができるため、無駄なく届けたい層に情報配信が可能です。そのため、コストパフォーマンスを重視して効率よく宣伝活動をおこなえます。
SNS広告のターゲティングは年齢、性別、エリア、デバイスなど非常に細かく設定できるので、自社で設定したペルソナ像に情報を配信できます。さらに類似ターゲットも設定できるため、自社のファンになってくれそうなユーザーにリーチすることも可能です。
従来のネット広告よりもさらに細かいターゲティングの上で、効果的なマーケティングを行いたい企業にSNS広告は特におすすめです。
拡散してもらえる可能性がある
SNSの最大の魅力として、ユーザーに情報を拡散してもらえるというメリットが存在します。
配信したSNS広告が拡散されると、想定していたよりも多くのユーザーに反応してもらえることがポイントです。
さらに、SNS広告を拡散された場合は別途費用が発生しないことが多いため、コスパの良い宣伝に繋がります。そのため、SNS広告を配信する際には積極的にバズるような広告を狙って配信することが大切です。
ただ、より拡散されるSNS広告を作る際には写真や動画のクオリティも重要です。質の低いSNS広告を作って配信してもユーザーに素通りされやすいので注意しましょう。
若年層へのリーチが強い
SNSは若年層が使っていることが多く、若年層へのリーチがしやすいこともポイントです。特に若年層向けの商材やサービスを展開している企業と相性が高くなっています。
LINEやTwitterは10~20代の若年層が多く使用しており、若者に人気なSNSとなっています。
効果を出すSNS広告のコツ
SNS広告を運用する際にはある程度手法が確立しているため、学んでおくことでさらに効率良くSNS広告を運用できるでしょう。
ここからは「効果測定」と「配信テクニック」に注目してSNS広告で効果を出すコツを順番に解説していきます。
効果測定を行って改善
SNS広告では目標を設定し、効果測定を細かく行うことが基本となっています。というのも、効果測定を細かく行わない限りSNS広告を改善することが難しくなってしまうからです。
効果測定を適切に行うことで、自社のSNS広告やマーケティングを見直すべき数値や指標がより明確になります。
さらに、その後の自社のマーケティング展開をさらに推し進めるようなデータを得られる場合もあるため、実戦する価値が高いことがポイントです。
SNS広告の効果測定のポイント
SNS広告の効果測定のポイントとしてSNS広告ごとに指標などが変わってくるため、運用する予定のSNS広告の指標は確認しておくことが大切です。それぞれのSNSで指標の項目が全く違う場合があるので、注意する必要があります。
また、効果測定をさらに効率よく行うためにマーケティングツールを導入がおすすめです。ツールを活用することで、効果測定を行う場合に下記のようなメリットを得られます。
- 各種指標をグラフ化して見やすくしてくれる
- どの施策がどのくらい効果が出ているの変わりやすくなる
- データをCSV形式でダウンロードできる
SNS広告の効果測定で見るべき指標
SNS広告ではSNS広告ごとに見るべき指標が変わりますが、代表的な指標は下記のようになっています。
- インプレッション:広告がユーザーに表示された回数
- クリック数:ユーザーが広告に対してクリックした数
- クリック率:広告の表示回数に対するクリック数の割合
- コンバージョン数:広告経由で自社で設定したアクションに到達した数
- コンバージョン率:広告経由で訪問したユーザーの中で、獲得に至った数の割合
上記のように項目ごとに細かくデータが獲得できるようになっているので、SNS広告の改善の際に役立ちます。自社で特に大切にする指標を決めて、優先順位を付けて改善するようにしましょう。
目的とターゲットを明確にする
SNS広告は自社のコンバージョンに繋げることができる効果的な宣伝方法ですが、実際には下記のように活用できます。
- 自社の認知度を高める
- キャンペーンに参加してもらう
上記のように、購入などのコンバージョンに繋げる以外でもSNS広告は有効です。したがって、自社のSNS広告の目標とターゲットを明確にしましょう。
もし、自社のSNS広告の目標とターゲットを明確にしないままにしておくと、その後の戦略も広げづらくなります。そのため、十分にSNS広告の効果を出せるように、SNS広告の目標とターゲットは明確にしましょう。
運用方法をマニュアル化する
SNS広告を企業で運用する際にはチームで運用する場合は、運用方法をマニュアル化することが大切です。運用方法をマニュアル化することで、より効率よくSNS広告を運用できます。
実際の例として、下記のようにマニュアル化してみると良いでしょう。
- SNS広告の投稿内容の方針
- SNS広告のクリエイティブの作成方法
- SNS広告を配信する際の注意事項
- SNS広告を効果測定する際の方法
チームで共有しやすいようにGoogleスプレッドシートで簡単にマニュアルを作ると便利なので、活用してみましょう。
効果的なSNS広告を作るポイント
効果的なSNS広告を作るポイントを抑えることで、よりユーザーに届きやすいSNS広告を作れるようになります。特に今回おすすめしたい効果的なSNS広告を作るポイントは下記のようになっています。
- 配信ターゲットに合ったSNSを選択
- 目に留まる工夫をする
- 共感を呼ぶ内容にする
配信ターゲットに合ったSNSを選択
効果的なSNS広告を作る前に、配信ターゲットに合ったSNSを選択しましょう。
もし、自社のターゲットに合っていないSNSを選んで広告を出稿してしまうと、効果が思ったように出ないことがあります。
具体的には下記のようにイメージしてみることがおすすめです。
- 若年層向けに自社の商品の情報を配信したい→Twitter、Instagram、Tiktok
- 企業向けに情報を配信したい→Facebook
- 中高年向けに自社の商品の情報を配信したい→Facebook、LINE
自社の設定しているターゲット像に合わせて広告を出稿することが大切です。
目に留まる工夫をする
もし、自社でSNS広告を出稿するのであれば、ユーザーの目に留まる工夫を行いましょう。ユーザーの目に留まる工夫を行っていないSNS広告はユーザーに関心を抱いてもらえないからです。
ポイントとしては、下記の項目に力を入れてSNS広告を作成すると良いでしょう。
- 自社サイト、商材、サービスに関するキャッチコピー
- 自社の商材やサービスの魅力が伝わる写真や画像のコンテンツ
- 動画など動きを表して説明できるコンテンツ
いずれもユーザーの目に留まりやすくする際に必須な要素です。
もし、予算に余裕がある場合は他社に外注することで、よりクオリティの高いコンテンツが作れるので、SNS広告にさらに力を入れたい場合は検討しましょう。
共感を呼ぶ内容にする
SNS広告を作る際には共感を呼ぶ内容にすると効果があります。共感を呼ぶ内容のSNS広告はユーザーにさらに拡散してもらいやすくなるからです。
SNS広告は拡散されることでさらに多くのユーザーの目に入るというメリットもあります。
場合によってはそこからコンバージョンに繋がることもあり得るので効果は絶大です。そのため、共感を呼ぶ内容にするためにもキャッチコピーには特に力を入れましょう。
ただ、話題性を狙うあまりに露骨に共感を煽ったり、ユーザーを挑発するようなキャッチコピーはユーザーから反感を買われてしまうことがあります。
SNS広告で効果を求める前に!広告運用で注意すべき点
SNS広告では効果を求める際に十分に注意すべき点が下記のように存在します。
- 過剰なPRや表現を避ける
- 炎上に注意
- SNS利用者層と広告内容のズレに注意
いずれもSNS広告を使う上で注意しないといけない大切な注意点となっています。
もし、上記の注意点を守らないと、自社のマーケティングが失敗してしまったり、ユーザーからの信用が落ちてしまうこともあり得るでしょう。
SNS広告で失敗しないためにも注意点はあらかじめ細かく確認しておきましょう。
過剰なPRや表現を避ける
自社のSNS広告で過剰なPRや表現を行うと、ユーザーの反感を買ってしまい信用が落ちてしまいます。
場合によってはファンが離れていくということにも繋がってしまうでしょう。
その場合、SNS広告を出す意味がなくなってしまうので注意したいポイントです。そのため、過剰なPRや表現を避けてSNS広告を作成する必要があります。
効果的な方法としては、過剰なPRや表現になっていないか複数人でチェックすることが大切です。
複数人で自社のSNS広告をチェックすることで問題点なども洗い出しやすくなるため、効果的な手法となっています。自社のSNS広告をより良いものにするためにも、必ず意識して実践してみましょう。
炎上に注意
SNSは拡散性も高いので、炎上にも十分注意が必要です。
もし、炎上が一度起きてしまうと、信頼が損なわれる上に回復するのにも時間がかかってしまうでしょう。
最悪の場合は他企業との取引に悪影響が出てくる場合もあります。
具体的には下記のようなSNS広告を配信してしまうと炎上しやすくなります。
- 他人を傷つけるような内容になっている
- 事実に全く基づいていない内容になっている
- 他社の広告を明らかに真似したような内容になっている
- コンテンツの内容にそぐわないような広告の内容になっている
上記のようなSNS広告はユーザーからの反感を買いやすいので、当てはまらないかどうか十分な注意が必要です。
SNS利用者層と広告内容のズレに注意
SNS利用者層と広告の内容のズレがあると、SNS広告の効果が最大限発揮されなくなります。
もし、SNSの利用者層と広告内容のズレがあるまま広告を配信してしまうと全く効果が得られず、かけたコストが無駄になる場合もあり得るでしょう。
そこで、SNS利用者層と広告内容のズレが無いようにするためにも、SNS広告を作る際には下記のような視点を持つことが大切です。
- 自社のSNS広告はどのような年齢層、性格、好みを持っているターゲットが見るのか
- そのターゲットから共感を得られるようにするためには、どのような設定でSNS広告を作ればいいのか
- 宣伝したいコンテンツの内容とSNS広告の内容がずれていないか
- 自社内のチームや他の人間に作ったSNS広告を見てもらって問題がないか
上記のように徹底して第三者の目線を考えることで、SNS利用者層と広告内容のズレをなくせます。
SNS広告で効果があった成功事例
SNS広告によって高い成果を得られた企業は多く存在します。そこで、企業のSNS広告の成功事例を学ぶことによって、自社のSNS広告の運用のヒントが得られます。
ここからは、各SNSごとの成功事例を詳しく紹介します。
モバイルゲーム開発会社のMYTONAでは、Facebook広告で高い効果を獲得しています。
具体的な戦略として、自社のゲーム『Cooking Diary』でFacebookのアプリの自動広告を活用しました。
MYTONAはiOSプラットフォームを使う下記の国にターゲットを絞りFacebook広告を配信しました。
- 英国
- カナダ
- ニュージーランド
- フランス
- ドイツ
その結果、新規プレイヤーをターゲットにしたキャンペーンでアプリの自動広告を展開し、以前使用していたモバイルアプリインストール広告と比較して2倍の費用対効果を獲得しています。
まさに、広告の費用対効果を大きく改善することに成功した巧みなSNS広告の戦略と言えるでしょう。
中古CDや中古本などを販売するBookoffでは自社のECサイトである「ブックオフオンライン」にてTwitter広告を活用しました。
有名アカウントフォロワー、商材関連のキーワード、Twitter急上昇ワードをターゲットすることでより戦略的にマーケティングを展開します。
上記の巧みなターゲティングにより、Twitter広告利用前は1年かかったフォロワーの増加数を、Twitter広告開始後はわずか1カ月で達成するという高い効果を得ています。
まさに、ターゲティングの重要度が改めて理解できるSNS広告の成功事例と言えるでしょう。
ビーガン向け敏感肌用スキンケア化粧品で有名な韓国の美容ブランドであるDear, Klairsは、Instagram広告で1.8倍の広告費用対効果の向上を果たしています。
Dear, Klairsはさまざまな広告フォーマットをテストすることで、より効果のある広告を探っていきました。
そして、テストの結果、ブランドコンテンツ広告とInstagramショッピングを活用する戦略を確立します。
リーチした人数の増加率を41%高めたりと、購入単価の減少を防いだりと高い効果を発揮したことがポイントです。さらに自社のマーケティング戦略を充実させることに成功した事例と言えるでしょう。
LINE
ストレッチ専門店「Dr.stretch(ドクターストレッチ)」を運営する株式会社フュービックは、2020年2月にLINE広告での配信を開始しました。
その結果として、半年で月間の新規獲得顧客数が530%アップする効果が出ています。
具体的な戦略としてフュービックは、地域ターゲティングを駆使して広告を配信することで、より無駄のない広告配信を行いました。
さらに、クリエイティブを複数用意し、広告効果が高いパターンを見つけ出すことでさらに広告の精度を高めていったのです。
クリック単価を他のSNS広告の3分の1程度に抑えることにも成功しています。まさに、精密なターゲティングと徹底した広告テストが功を奏した成功事例と言えるでしょう。
Tiktok
2020年6月にリリースされたアプリである『Pokémon Café Mix』は、Tiktok広告でマーケティングを展開しました。
実際のゲームプレイを体感できるブランドエフェクトで広告を配信することで、ユーザーへの認知度を高めました。
引用:【プロモーション事例】「ポケモン」の新作ゲームが体験できるブランドエフェクト、試したユーザーは約14万人!
実際に『Pokémon Café Mix』のブランドエフェクトを体験した人の数は13.8万人にも上り、高い認知度を獲得しました。より多くのユーザーが手軽にゲームを体験できることを上手くSNS広告に取り入れた成功事例となっています。
注意点を踏まえつつSNS広告を最大限活用しよう
今回の記事ではSNS広告の効果について詳しく紹介しました。取るべき戦略やSNS広告を運用する際の注意点についても多く記載しています。
最後に本記事の内容を簡単にまとめます。
- SNS広告は年々増加するSNSユーザーへのリーチや潜在層の掘り起こしに活用できる。
- SNS広告では効果として正確なターゲティングや、高い拡散性が期待できる。
- SNS広告の効果を最大限に高めるためには効果測定を欠かさないようにする。
- SNS広告の成功事例を学ぶことで自社のSNS広告の運用に役立てることが可能。
SNS広告は効果が高い反面、注意すべき事項も多く存在します。中途半端な運用をしてしまうと、効果が出ずに失敗する場合もあり得るでしょう。
SNS広告を運用する際には、あらかじめしっかりとSNS広告について理解しておくことが大切です。