Webマーケティング2021.03.31
目次
ハッシュタグマーケティングは、SNSマーケティングの1つの手法です。ハッシュタグと呼ばれるラベリングをもとに、興味関心を持ったユーザー同士のコミュニケーションが行われます。ハッシュタグをマーケティングに用いることで、SNSの拡散力をさらに加速させることができます。
今回は、「ハッシュタグとはなにか」「Facebook・Twitter・Instagramの違いとハッシュタグの活用方法」について紹介します。
ハッシュタグとはなにか
ハッシュタグとは、SNSで投稿につけるラベリングです。例えば「#マラソン」というハッシュタグを添えることで、マラソンに関する投稿であるというラベリングが行えます。
そのハッシュタグをもとに、マラソンに興味関心を持っているユーザーは投稿を探すことができ、同じような人と繋がることが可能になります。
ハッシュタグは、他にも「情報を探す」≒「検索エンジンでの検索」としても利用されます。特に、高校生以下の若い世代ではその傾向が見られます。
ハッシュタグという言葉は、Instagramの流行により、再注目されておりGoogleトレンドで見てみると2014年ごろから右肩上がりで検索数が増えています。
Facebook・Twitter・Instagramの特徴と違い
ハッシュタグをマーケティングでどのように活用するかの前に、Facebook(フェイスブック)とTwitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)の違いを知っておく必要があります。それぞれのSNSの特徴により、ハッシュタグとの相性の良さが異なります。
Facebookの特徴
Facebookは実名制による人を中心としたSNSです。主な特徴として次のような点があげられます。
・リアルの知人を中心とした極めてクローズドな環境
・知人をベースにコミュニティが展開される
・人と人との関連性が最も重要視される
Twitterの特徴
Twitterは旬な話題に敏感なSNSでゆるい繋がりが中心のSNSです。主な特徴として次のような点が挙げられます。
・興味関心を軸としたリアルな繋がりを必要としないオープンな環境
・アカウントやツイートの内容が重要視される
Instagramの特徴
InstagramはビジュアルインパクトがすべてのSNSです。主な特徴として次のような点が挙げられます。
・リアルの知人と興味関心について写真によるビジュアルを中心に展開される環境
・各自のタイムラインとコンテンツの関連性が重要視される
ハッシュタグが重要となるのはTwitterとInstagarm
友人・家族・同僚などリアルな繋がりが中心となっているFacebookよりも、興味関心で繋がることの多いTwitter・Instagramの方が、ハッシュタグが有効に活用できるといえます。
Twitter・Instagramのハッシュタグの違い
SNSの違いにより、人気のハッシュタグが大きく異なります。InstagramとTwitterのハッシュタグの違いについてご紹介します。
「体験」が共有されるInstagram
Instagramは、写真を中心としたSNSであるという特徴から「体験」が共有される傾向にあります。例えば、ゴールデンウィークの旅行先として人気の東京都の高尾山を検索してみると次のような投稿があります。
人気のハッシュタグとしては、次のようなものがあります。
1位. #おうちごはん 219,862件
2位. #ハロウィン 208,376件
3位. #プチプラ 123,480件
4位. #自撮り 107,107件
5位. #メイソンジャー 44,632件
このように、おしゃれで写真映えするものや「体験」に関する投稿が多いのが特徴です。
「トレンド」が共有されるTwitter
Twitterでは、Instagramと異なりニュースやイベント、テレビなどの「トレンド」が共有される傾向にあります。
例えば「#こどもの日」で検索すると次のような投稿があります。
2015年に人気だったハッシュタグは次の通りです。
1位. #トレクル
2位. #モンスト
3位. #パズドラ
4位. #結婚
5位. #婚活
6位. #LINEマンガ
7位. #ヤフオク
8位. #まとめ
9位. #攻略<br>
10位. #アマゾン
Twitterでは、実際に自分が体験したことではなく「おもしろい情報」が拡散される傾向にあります。
ハッシュタグの設計方法と活用事例
ハッシュタグをマーケティングで活用する際には、次のように設計を行います。
1.キーワード設計
まずは、ハッシュタグをマーケティングに活用するには、まずSNSの文脈に沿ったキーワードを設定します。
2.ハッシュタグ認知の拡大
キーワードが世の中に浸透するように認知のための施策を実施します。
3.ユーザーエンゲージメント施策
ハッシュタグを軸として、コミュニケーションが促進され、より多くのユーザーが投稿するように促す施策を行います。
TVCMと連携してハッシュタグの認知を拡大したココ・シャネルの事例
ココ・シャネルでは、「# ILOVECOCO」というハッシュタグをCMで流すことで認知を広げました。また、ハッシュタグが感情を表すことばであることから、ユーザーに共感を促し、多くのユーザーが投稿し、広く拡散されました。
消費シーンをハッシュタグにしてエンゲージメントを高めたキットカットの事例
キットカットは、消費シーンをハッシュタグにすることで、拡散を促しました。まず、Twitterのアカウントやパッケージ、さらに商品自体に「#mybreak」というタグを記載して認知を拡大しました。そして、タグの意味がユーザーのキットカットを食べるシーンを表すものであることから、多くのユーザーが参加し、投稿されるハッシュタグとなりました。
すでに流行っているハッシュタグを利用してエンゲージメントを高めた明治の事例
明治では、女子高生の間で流行していた「#お菓子リュック」というハッシュタグを利用し、エンゲージメントを高めました。お菓子リュックは、お菓子を貼り付けてリュックにするという女子高生の間で流行していたもので、お菓子が当たる明治のキャンペーンとしてそのハッシュタグを利用することで、多くのエンゲージメントを獲得しました。
まとめ
ハッシュタグをマーケティングに活用することで、ユーザーが自発的にキャンペーンに参加したり、投稿を行い、多くのユーザーにリーチすることが可能になります。
TwitterやInstagramを利用したブランディング施策やキャンペーンにはハッシュタグは必要不可欠であり、それぞれのSNSに適した設計を行う必要があります。
SNSを利用したマーケティングを行う際には、ハッシュタグの設計に注力しましょう。