Web広告2021.03.31
目次
多くの媒体で利用でき、費用対効果も高い動画広告。動画プラットフォームのYouTubeだけではなく、TwitterやFacebookなどのSNSや、画像主体のInstagramでも動画広告を目にしない日はありません。実際、動画広告の作成を検討している企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、動画広告を作成する手順や注意点、動画の作成に役立つツールなどについて詳しくご紹介します。
動画広告を作る手順
まずは、動画広告の作成手順をご紹介します。
- コンセプトを決める
- 構成と脚本の作成
- キャストを集める
- 撮影環境を整える
- 撮影
- 編集
それぞれ詳しく見ていきましょう。
コンセプトを決める
一般的に、動画広告で伝える内容は以下の2種類に分けられます。
- 商品やビジネスの概要や他社との違い
- 特定の商品やサービスの紹介
そこで、まずは「何を伝えたいのか」「どのようなことを感じてもらいたいのか」を明確にすることが大切です。
内容を詰め込みすぎると情報が伝わりにくくなってしまうので、注意が必要です。
構成と脚本の作成
広告のコンセプトを決めたら、具体的な構成と脚本の内容を検討していきます。この段階で重要になってくるのは、主に下記のようなポイントです。
- メッセージを伝えるタイミング
- 動画の出演者
- 撮影シーン
- 必要な小道具
など
脚本の作成では、伝えたい内容を過不足なく盛り込むことが重要です。また、アイデアを思いついたときに文章や絵にして控えておくと、構成をまとめやすくなります。
脚本が完成したら、実際に声に出して脚本を読みながら、不自然な部分がないかどうかを確認するといいでしょう。ストップウォッチを使った時間の計測も必須です。
キャストを集める
次に、脚本の内容に応じたキャストを選定していきます。動画広告の内容がビジネスの概要である場合は、企業の代表者が自ら動画に出演するのもアリです。
特定の商品やサービスを紹介するなら、視聴者に親しみやすい印象を与えるキャストを選ぶようにしましょう。影響力のある有名人やインフルエンサーをキャストに採用すれば、宣伝効果がさらに高まります。
撮影環境を整える
キャストを決めたら、具体的な撮影場所や機材を決めていきます。
ロケーション
まずは、動画の構成や脚本に最適なロケーションを選びます。ロケーション選びでとくに重要なのは「リアリティが感じられる場所」です。自社内や自店の周辺なども適しているでしょう。
ただし、社屋や店舗内で撮影するときには、窓やドアのない閉塞感のある場所は避けるようにしてください。視聴者に好印象を与えるためにも、奥行きと開放感のある場所を選部ことが大切です。
カメラ、マイク、照明
撮影や録音に特別な機材は必要ありません。カメラもプロスペックのものではなく、家庭用のビデオカメラやスマートフォンで十分です。
ただし、音声が聞きとりにくい動画は視聴者に不親切なので、マイクは外部マイクを使ってしっかり音声を拾いましょう。
屋内での撮影には照明器具も必要です。自然に差し込んでくる太陽光なども使って、被写体が均等な明るさになるように調節するといいでしょう。
撮影
撮影する際には、画面を3分割してバランスを取る「三分割法」で構図を決めると見栄えが良くなります。
縦横3分割した線の交点に被写体を合わせるだけなので、とくに難しい技術は必要ありません。
最近では、三分割の線が表示されるカメラも少なくありません。三分割の線と交点を意識するだけでも、視聴者に与える印象は大きく変わります。
▽通常の撮影
▽三分割法を使った撮影
このように、構図を決めるときに「三分割法」を意識するだけでも、視聴者の目を惹きやすい画像を作成することができます。
なお、カメラの近さやアングルを変えたパターンを複数撮影しておくと編集で使える素材が増えるため、理想の動画が作成しやすくなります。
編集
撮影した動画は、YouTube動画エディターなどのツールを使って編集します。
撮影した動画を単に並べるだけではなく、さまざまなアングルから撮影した素材を組み立てしたり、別録りナレーションを加えたりして、視聴者の興味を惹く魅力的な動画に編集していきましょう。
店舗や商品の名前や重要なメッセージをテロップの文字として追加すると、動画の内容がより視聴者に伝わりやすくなります。
プラットフォーム別の動画広告作成で気にするべきポイント
動画作成時には、動画の長さと対応しているフォーマットの関係を理解しておくことも重要です。SNSによって掲載できるフォーマットも異なるので、事前に確認しておきましょう。
対応するフォーマットを確認する
SNSによって対応しているフォーマットは下記のように異なります。
SNSの種類 | 対応しているフォーマット |
YouTube | MOV、MPEG4、MP4、AVI、WMV、MPEGPS、FLV、3GPP、WebM、DNxHR、ProRes、CineForm、HEVC(h265) |
MOV、MP4 | |
3G2、3GP、3GPP、ASF、AVI、DAT、DIVX、DV、F4V、FLV、GIF、M2TS、M4V、MKV、MOD、MOV、MP4、MPE、MPEG、MPEG4、MPG、MTS、NSV、OGM、OGV、QT、TOD、TS、VOB、WMV | |
MOV、MP4 |
https://www.facebook.com/help/218673814818907
対応しているSNSが多いフォーマットを選べば、複数のSNSに投稿する動画を手軽に作成できます。
掲載可能な動画の長さを確認する
掲載可能な動画の長さも、SNSによって異なります。
SNSの種類 | 掲載可能な動画の長さ |
YouTube | 128GBまたは12時間のどちらか小さい方 |
140秒 | |
最長120分 | |
最長60秒 |
作成した動画を最後まで掲載できるようにするためにも、SNSごとの最長時間を把握したうえで編集作業を行いましょう。
動画広告作成のおすすめツールを紹介
ここからは、動画広告作成に役立つWin/Mac・スマホで使えるおすすめのソフトとアプリをご紹介します。
動画広告作成ソフト
まずは、動画広告作成ソフトをご紹介します。無料で使えるソフトもあるので、初めての方でも取り組みやすいはずです。
Premiere Elements2021/Adobe
わかりやすい「ステップバイステップ式」のガイドを採用したソフトです。初心者でも迷うことなく狙い通りの動画編集が行えます。
起動するだけでスライドショーやコラージュなどの多彩な効果が適用される「自動編集機能」もあるので、スピーディーな動画編集が実現するでしょう。
初期費用 | 要問合せ |
料金 | 17,800円(無料体験版あり) |
サイト | Premiere Elements2021/Adobe |
Final Cut Pro X/Apple Inc.
Macに対応しているプロスペックのビデオ編集ソフトです。4K編集や3Dタイトル、360°の画像編集にも対応しています。iMovieのプロジェクトを直接読み込めるのも特徴です。
初期費用 | 要問合せ |
料金 | 36,800円 |
サイト | Final Cut Pro X/Apple Inc. |
動画広告作成アプリ
ここからは、動画広告の作成に役立つアプリをご紹介していきます。スマホやタブレットでの動画編集を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
iMovie/Apple Inc.
Macだけではなく、iPhoneやiPadといったiOSで動くデバイス上で使えるアプリです。
iPhoneやiPadからMacにプロジェクトを転送できるため、異なるデバイスでも簡単に連携させることができます。また、4K解像度の美しい動画作成にも対応しています。
初期費用 | 無料 |
料金 | 基本無料 |
サイト | iMovie/Apple Inc. |
Quik/GoPro Inc.
写真を選ぶだけで自動的に動画を作成してくれるアプリです。編集技術やセンスは必要ありません。
テーマの種類が豊富なので、多彩なテイストの動画広告を作成できます。音楽とシンクロさせた魅力的な動画作りも簡単です。
初期費用 | 無料 |
料金 | 月額200円、年額1,080円 |
サイト | Quik/GoPro Inc. |
動画広告制作はテンプレートを活用するのもアリ
簡単に動画広告を作成したいなら、テンプレートを活用するのもひとつの方法です。テンプレートを使えば、動画広告作成のコストを抑えることもできます。
最近では無料でもクオリティの高いテンプレートや素材も多いので、検討してみる価値は十分にあるでしょう。
無料で使える動画テンプレートを紹介
無料で使える動画テンプレートやフリー素材を探すなら、以下のようなサイトの利用がおすすめです。
・NHKクリエイティブ・ライブラリー
NHKアーカイブスの番組などから切り取った素材を無料提供しているサイトです。カテゴリー別に検索できる約7,000本もの素材を使うことができます。オリジナル音楽や効果音が用意されているのもポイントです。
・Pixabay
海外の素材を多く扱っている無料サイトです。シンプルでスタイリッシュな素材を探しているという方におすすめ。クレジットの掲載は不要です。
・Mixkit
数多くのカテゴリーにさまざまなイラスト動画が用意されているサイトです。クレジット表記不要で個人・法人問わず利用できるのがポイント。素材の数は少ないですが、クオリティは高めです。
素材やテンプレートを活用しながら動画広告作成を
ユーザーに対する商品やサービスの認知度を高めるためには、SNSやYouTubeなどを含めた幅広い媒体に掲載できる動画広告の活用が不可欠になっています。
しかし、正しい作成手順や作成時のポイントを理解しておかないと、期待していた効果が得られない可能性もあるので注意が必要です。
初心者の方は無料で使える素材やテンプレートなども使いながら、効率的で効果の高い動画広告を作成していくといいでしょう。