Web広告2021.03.31
目次
近年、インターネットやスマートフォンの急速な普及によって動画広告に注目が集まっています。動画広告は、静止画やテキスト広告よりも視聴者の興味を引く力があるため、多くの企業が動画広告を重視しているのです。
本記事では、動画広告を活用すると企業側にどのようなメリットとデメリットがあるのかについて、詳しく紹介します。
動画広告の10のメリット
動画広告には主に下記の10のメリットがあります。
- 魅力を端的に伝えられる
- 使用感を伝えられる
- 言語による壁がない
- 視覚と聴覚でアプローチできる
- 効果測定の実施が可能
- 反響が拡散されれば集客効果と費用対効果がアップする
- 多くのユーザーに届く
- 購買行動を喚起できる
- スマホとの親和性が高い
- 企業イメージを一新も可能
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.魅力を端的に伝えられる
商品やサービスの魅力を詳しく伝えようとしても、静止画やテキストにはどうしても限界があります。
商品の詳細な機能をうまくアピールするのも困難です。
しかし、動画広告は短時間でも多くの情報を盛り込めるため、商品やサービスの機能・魅力を端的に伝えることができます。
一般的に動画広告の時間は決して長くありませんが、その限られた中で端的に商品の魅力を詰め込めるというメリットがあります。
動く映像は視界に入りやすいだけではなく、文章を読むより負担が少ないという特性も。視覚的に短時間で要点を訴求したいなら、動画広告の活用を検討するのがおすすめです。
2.使用感を伝えられる
商品の使用感をわかりやすく伝えることができるのも、動画広告のメリット。
ユーザーは気になる商品があると、口コミなどでその使用感を調べますが、このような行動を起こすのは、「商品の特徴や機能の詳細がわかったあと」である場合が多いです。
それだけ購買意欲が高まっているユーザーに使用感を伝えられるというのは、成約率を高めるうえでも大きなメリットになるでしょう。
口コミなどのテキストで伝わる使用感には限界がありますが、動画広告なら、商品を実際に使っている模様をそのまま流せるため、説得力が高まります。
ユーザー側は、商品を実際に使ったかのような「擬似体験」もできるでしょう。動画以外の広告で疑似体験を提供するのは大変困難です。
3.言語による壁がない
テキスト広告は「文字が読めない子どもや活字離れが進む若者への訴求が難しい」というデメリットがありますが、動画広告は言語に左右されません。
動画広告を活用すれば、子どもや活字離れが進む若者だけではなく、言語が異なる外国人にも商品やサービスの魅力を伝えられます。
ブランドイメージを高めたいときにも、動画広告は有効です。言語による壁がない動画広告を使えば、国籍を問わず多くの顧客に自社ブランドの魅力を伝えられます。
日本国内だけでなく、海外で商品・サービス提供を行っている企業も、動画広告を導入すればより効率的にアピールできるようになるでしょう。
4.視覚と聴覚でアプローチできる
人間には「視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚」の五感がありますが、ほとんどの情報は「視覚」と「聴覚」から受け取るともいわれています。
動画広告は視覚と聴覚の両方に訴えるため、他の広告に比べると、多くの人に認識してもらいやすくなるというメリットがあるのです。
音楽を効果的に使った広告配信も、動画ならではのメリットといえるでしょう。テキスト広告や静止画の広告では、音楽を併用したアプローチはできません。
音楽には、広告全体の印象を大きく変える作用もあります。
5.効果測定の実施が可能
他の広告でも効果の測定は可能ですが、動画広告は詳細な効果測定に対応しているという特徴があります。
専用の効果測定ツールを使えば、表示回数や再生回数、コンバージョン数などを細かく分析できます。
例えば、「再生後10秒~15秒あたりがもっともユーザーの反応がよい」という詳細な分析も可能です。配信した動画広告別に効果測定を行えば、動画広告配信のさらなる効率化にもつながるでしょう。
動画広告配信後に期待していた効果が得られなくても、効果測定と分析を行って広告の改善を繰り返していけば、反響の高い動画広告を作成できるようになるはずです。
6.反響が拡散されれば集客効果と費用対効果がアップする
同じインターネット広告でも、ディスプレイ広告が大きな反響を呼んで拡散されることはあまりありませんが、動画広告が話題を集めるとSNSなどで拡散されることがあります。
動画広告が拡散されれば、それまで商品や自社ブランドに興味がなかったユーザーにも認知されるようになるため、他の広告よりも集客効果と費用対効果が高くなります。
ユーザーの共感を呼んだり、何度でも見たくなるような面白い動画広告を作成したりすれば、ひとつの動画広告だけでも多くの宣伝効果が得られる可能性があります。
初めて動画広告を作成するときには、テキストやバナー広告よりも費用が高いと感じるかもしれませんが、拡散したときの効果を考えれば、企画立案の時間・予算をとったほうが効果的だとわかるでしょう。
7.多くのユーザーに届く
静止画より多くの情報を伝えられる動画広告は、実際に商品を購入していないユーザーの話題になることも多いため、SNSなどで商品が広まり、多くのユーザーに情報が届く可能性が高まります。
Facebook広告なら、動画広告に「いいね」が押されると、ユーザーをフォローするタイムラインにも広まるメリットがあります。
静止画やテキスト広告も拡散できないことはありませんが、動画広告よりも興味を引きにくいため、どうしても話題性は乏しくなってしまうのです。
このように、従来の広告では難しかった「情報拡散」や「共有」といった現象に結び付くのも、動画広告ならではのメリットといえるでしょう。
8.購買行動を喚起できる
バナーやテキスト広告などに比べると、動画広告は商品・サービスのイメージをしやすいので、購買行動につながりやすくなります。テキストよりも動画を見て購買意欲を刺激されたという経験がある方も多いのではないでしょうか。
また、動画は他のタイプの広告に比べると注視する時間が長い傾向にあるので、「印象に残りやすくなる」というメリットもあります。
視聴者に強い印象が残れば、ふとしたきっかけで商品やサービスのことを思い出して購買行動につながることも増えるでしょう。
9.スマホとの親和性が高い
スマホとの親和性が高い動画広告は、「いつでも、どこでも手軽に閲覧できる」というメリットがあります。ちょっとした空き時間や、電車を待っている時間などに動画を見たという経験は誰にでもあるはずです。
従来は外出先などで動画を見るケースはほとんどありませんでしたが、多くの人がスマホ所有している現在では、動画広告の視聴時間も長くなることが期待されます。
なお、動画は若年層が主な視聴者となるため、今後もその年代が動画のターゲットになる可能性が高いでしょう。
10.企業イメージを一新も可能
インパクトのある演出ができる動画広告なら、静止画やテキスト広告よりも個性や特性を出しやすくなります。
そのため、「お堅い」「古い」といった印象のある業種や企業でも、動画広告によってユーザーに新しいイメージを与えることができます。
単に商品やサービスをアピールするだけではなく、ユーザーにわかりやすくイメージを伝えられるのも動画広告の特徴なので、他の広告よりも活用幅が広がるでしょう。
動画広告の5つのデメリット
動画広告には、以下の5つのようなデメリットもあるので覚えておきたいところです。
- 制作には費用と時間がかかる
- 動画のクオリティが集客効果を左右する
- スキップされ見られないリスクもある
- 表示回数が多すぎるとユーザーに敬遠されるリスクも
- 通信環境によって見られない場合もある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
制作には費用と時間がかかる
静止画やテキスト広告と比較すると、動画は作成費用と時間がかかる傾向にあります。
自社で動画制作できる場合は費用を抑えられますが、広告代理店や制作会社などに外注する場合は、それなりの費用が必要です。制作過程で修正が発生すれば、さらに費用がかかります。
静止画・テキスト広告 | 動画広告 | |
制作時間 | 少ない | 多い |
制作コスト | 安い | 高い |
伝えられる情報量 | 少ない | 多い |
静止画とは異なり、軽微な修正でもかなりの時間・コストがかかることもあるので、導入前に修正が発生した場合の費用も含めた予算を検討しておきましょう。
動画のクオリティが集客効果を左右する
動きと音でユーザーに訴求する動画広告は、当然、その動きと音のクオリティによって集客効果も大きく左右されます。視聴者への伝わりやすさが、そのままデメリットになっていると考えてもいいでしょう。
クオリティが低ければすぐに離脱される可能性がありますが、逆に、クオリティが高い動画広告を作成できれば、他の広告では実現できない集客効果を生み出すことも可能です。
コストよりもクオリティを重視するなら、外注を選択するのも方法でしょう。
外注には、以下のようなメリットがあります。
- 自社での打ち合わせ時間・人員をおさえられる
- 作成のノウハウがなくても撮影・編集ができる
- 配信後も改善ポイントなどを提案してくれる
- プロスペックの機材で撮影してもらえる
なお、近年では業者も増えているため、目的と予算に応じて依頼先を選べます。
スキップされ見られないリスクもある
テレビCMは、テレビの電源を切ったりチャンネルを変えたりしない限り最後まで強制的に放送されます。
しかし、YouTubeなどに導入されている広告は、一定の時間が経過するとユーザーがスキップできるため、最後まで見てもらえない可能性があります。
基本的に、動画を見ようとしているユーザーは、初めから広告をスキップするつもりでいます。そのため、「スキップされないようにするためにはどうすればよいのか」を前提とした動画広告の作成をしなければいけません。
なお、動画広告は「最初の5秒間が肝心」ともいわれているので、最後まで見てもらうためにも、ユーザーの興味を引く導入部を作成するように意識しましょう。導入部でユーザーに関心を抱いてもらえれば、最後まで動画が見られる可能性も高まります。
表示回数が多すぎるとユーザーに敬遠されるリスクも
最初は目新しさも手伝って何度か視聴した動画広告も、繰り返し表示されるとユーザーにネガティブな感情を抱かせる可能性があります。
実際、同じ動画広告が何度も配信されて、スキップするのが面倒になったという経験がある方も少なくないのではないでしょうか。ユーザーがこのような心理状態になってしまったら、表示されるたびに印象が悪くなっていきます。
たしかに、認知度のアップやブランド価値向上のためには接触頻度の高さが必要です。しかし、あまりにも過剰な配信は逆効果になる可能性が高いため、フリークエンシー数を決めるときに慎重な配慮が求められます。
通信環境によって見られない場合もある
動画広告市場の拡大の背景には通信環境の整備がありますが、すべてのエリア・スポットが良好な通信環境を保っているわけではありません。
場所によっては通信が不安定になるため、動画広告が見られなくなることもあります。一時的な通信障害などが発生した場合も動画広告を視聴できません。期間限定のキャンペーンなどを展開するときには、予定が大幅に変わってしまう可能性もあるでしょう。
しかし、このような問題は制作側で解決できるものではなく、発生頻度も限定的なので、大きなデメリットにはならないはずです。
動画広告のメリットとデメリットを正しく理解して導入を
今回は、動画広告のメリットとデメリットについて、詳しくご紹介しました。
動画広告は静止画よりイメージを伝えやすく、効果の測定がしやすいというメリットがあります。反響が大きければ拡散が拡散を呼んで、大きな宣伝効果につながる可能性もあります。スマホとの親和性が高く、購買喚起しやすいのも動画広告のメリットです。
360度動画のような新しい技術を使った動画や、有名人を起用したユニークな動画広告も増えてきています。このような動画広告の登場によって、他の種類の広告との差別化はさらに進んでいくでしょう。
ただし、クオリティによって宣伝効果に差が出たり、制作に時間・費用がかかったりするデメリットもあるので注意が必要です。コストよりもクオリティ重視で動画広告を作成するなら、はじめから外注を検討してみてもいいでしょう。