Webマーケティング2021.03.31
目次
マーケティング担当をしていると、自社のことだけでなく、競合の動きも気になりますよね。そのような時、皆さんは何を頼りにしますか。競合会社にお勤めの友人がいれば、ヒアリングすることができますし、同じ業界で横のつながりがある場合は、同じマーケティング担当者同士、情報交換することも可能です。しかし、そのようなつながりがない場合、競合のマーケティング活動について知る術は限られてしまいます。
しかし、公開されている情報を調べるだけでも、ある程度は、その企業のマーケティング活動を推測することができます。今回は、公開されている情報のみを活用して競合のマーケティング活動を調査する方法についてご紹介します。
BtoBマーケティングの流れ
まず、はじめに、下記の図をご覧ください。
BtoBにおける、マーケティング~セールスの流れは、以下のようになります。
それぞれの段階での競合動きが見えればベストですが、さすがに公開情報だけでそこまでの情報を得ることはできません。しかし、断片的に情報は得られますし、そこをヒントにマーケティングレベルを推測することができるのです。<br>
では、どのような情報が得られるのでしょうか。下記の4つです。
1.リード獲得手段とどのような業種・職種をターゲットにしているのか。また、その手段で獲得できたリード数。
2.名刺データ化の仕組みができているか。
3.見込み顧客の育成をしているか(マーケティングオートメーションツールを導入しているかどうか)。
4.マーケティング組織があるかどうか。
では、1つずつ見ていきましょう。
1.1 競合のリード獲得手段
リードの獲得手段は大きく分けて「オフライン」「オンライン」の2つがあります。
この中で、競合のテレマーケティングや自社Webサイト」、名刺交換会でのリード獲得の状況は見えづらいのですが、それ以外については調べる方法があります。
どのような展示会にどの製品を出展しているのか?
この情報は、競合のWebサイトや展示会主催企業のWebサイトで確認することができます。まず、競合のWebサイトでは「リリース」や「展示会(イベント)・セミナー」などのページに出展予定・出展済みの展示会の情報について情報が記載されていることが多くあります。セミナー情報も同様です。また、出展製品を調べる方法ですが、リリース情報では出展製品の記載がない場合に、展示会主催企業の管理している展示会のWebサイトには記載がある場合もあります。「来場者の方」向けのコンテンツに「出展社・出展製品検索」ができるページが存在することがありますが、およそ、出展企業名を検索すると、出展企業のページに出展予定の製品の情報の記載があります。また、単独出展ではなく、グループ企業や親会社と共同出展の場合は、競合のWebサイトに情報がなく、主催社の運営するサイトにも記載がない場合があります。その場合は、グループ各社のWebサイトの「リリース」や「展示会(イベント)・セミナー」を同様にチェックすると良いかもしれません。
どのようなリード獲得サイトを利用しているのか?
業界は限られますが、ITや製造業などでBtoB向けのお問い合わせ(リード)獲得サイトが存在します。ここを確認することで、競合がどの媒体に掲載しているのか知ることができます。
主に下記のような媒体がありますので、競合の掲載有無を調べてみると良いでしょう。
【IT製品やサービス】
■[ITProActive]
■[TechTarget]
■[キーマンズネット]
■[ITトレンド]
■[Find-IT]
■[IT Search]
【BPOサービス】
■[アイミツ]
■[お問合わせポータル]
■[BIZトレンド]
■[日本の人事部]
【製造業】
■[イプロス]
■[製品ナビ]
1.2 競合の考えているターゲット
競合が出稿しているWebのお問い合わせ獲得媒体の特徴を把握すれば、おおよそのターゲットが推測できます。さらに試しに自社でも掲載することで、そこで得られるリードがどのような規模・エリア・役職の方々のリードなのか、生の情報を確かめることもできます。また、展示会は主催企業の設けている展示会特設サイトに想定される来場者の業種・部署などが記載されるため、どのようなリードを獲得する(した)のか推測することができます
1.3獲得リードの数
リードの数は、展示会の場合は実際にそのブースを見に行くのが良いでしょう。名刺の獲得枚数はコマ数だけではなく、コンパニオンやその他社員の数でも大きく変化するものですので、展示会ブースの実際の状況を見て、どの程度の枚数、名刺を獲得しているのか推測しましょう。
次にWebの媒体の場合は、まず自社が掲載すること。それが難しければ、自社が掲載した場合に、どの程度のリード数を得られるのか運営会社に問い合わせるのがベストでしょう。
次回
今回は主に競合のリード獲得の部分について調べる方法をご紹介しました。次回は今気になる「マーケティング・オートメーション」の競合の導入状況もわかる方法をご紹介します。