Webマーケティング2021.03.31
目次
前回は、BtoBにおけるメールマーケティング事情(前編)として、「なぜメールマーケティングが必要なのか」、そして「どのような企業が必要」で、「取り組んだ成果には何があるのか」などをご紹介しました。まだ取り組んでいない方は、まずはじめることから、そしてすでに行っている方は、さらに見込み顧客と自社の双方向にとって、良い関係となるメールマーケティングを目指していただきたいです。しかし、具体的なイメージがないと、取り組みづらいですよね。今回は3つのレベル別に、メールマーケティングの事例をご紹介します。貴社のメールマーケティングの参考になれば幸いです。
では、早速みていきましょう。
BtoBのメールマーケティングの一部を紹介(初級編)
メール本文
送信元 info@~ ○○○株式会社展示会担当<br>
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本メールは当社社員が名刺交換またはご挨拶させていただいた方にお送りしております。<br>
今後の配信が不要な場合はメール最下部URLよりお申し付け下さい。<br>
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【第○回▼▼▼▼EXPO[秋]】出展のご案内<br>
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弊社は、20××年10月09日(水)~11日(金)<br>
に東京ビッグサイトで開催される 【第○回▼▼▼▼EXPO[秋]】に出展いたします。
ご多忙中のところ誠に恐縮ではございますが、<br>
ご来場頂けましたら幸いでございます。
★ 開催概要★
展示会名称/開催日時/会場/ブース番号等の情報
※詳しくは、弊社WEBサイトご案内ページをご覧ください。<br>
http://www......<br>
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★ 出展サービス★<br>
○×システム<br>
(省略)<br>
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★ ご招待券のお申込み★<br>
・展示会招待券(無料)お申込み<br>
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皆様お誘いあわせのうえ、是非足をお運びいただきますようお願い申し上げます。<br>
イベント会場で皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております。
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本文終わり
このメールのポイントは下記です。
イベントに合わせてメールのコンテンツを用意されている
この企業からは、展示会出展時のみメールでご案内が来ます。まだメールマーケティングに取り組まれていない方は、まずは単発でも構いませんので、イベント情報のようなお知らせできる内容があれば、「メール」で送付されてみてください。展示会は紙の招待状を郵送する企業様もいらっしゃいますが、郵送していたものをメールに置き換えるというアイデアは参考になります。他にも、初級の方におすすめの「郵送→メール」のコンテンツとしては、オフィス移転のご案内や年賀状などがあります。
一方、このメールにはまだまだ工夫できる箇所があり、その一つが「送信元」です。info@のようなグループアドレスをマーケティング担当者やイベント担当者の個人アドレスに変えたり、○○○株式会社展示会担当ではなく「○○○株式会社個人名」のように個人からの送信であるように見せたり、送信先の方に開封して頂ける工夫は施す余地があります。
ぜひお手元のメールボックスを想像していただきたいのですが、グループアドレスや「メルマガ事務局」と書かれたメールよりも個人アドレスや個人名で届いたメールのほうが興味を持ち、開封しますよね。まだメールマーケティングに取り組まれていない方は、まずメールをおくるコンテンツを探し、可能であれば個人からの送信に見える工夫にもチャレンジされて下さい。
BtoBのメールマーケティングの一部を紹介(中級編)
続いて、中級のメールをご紹介したいと思います。
メール本文<br>
送信元 個人名@~ ○○○株式会社 個人名<br>
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~株式会社<br>
______様
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株式会社○○○ メールニュース 2016年5月20日号<br>
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こんにちは。マーケティング担当の○○です。<br>
本ニュースは、○○技術と△ソリューションのプロ<br>
「株式会社○○○」が、製品やサービス、イベント、キャンペーン<br>
最新事例などの情報を配信するものです。
【 今回のTopics 】<br>
<1> IoTの最新活用事例<br>
<2> セミナー情報 「~の4つの秘訣」<br>
【 Topics <1>】<br>
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄<br>
様々なIoTの事例をご紹介していきます。<br>
今回は、株式会社~物流での事例です。<br>
(詳細)<br>
詳細URL http://www...
【 Topics <2>】<br>
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄<br>
◇ 展示会詳細: http://www.<br>
◇ 開催日時:2016年○月△日<br>
◇ 会場:<br>
◇ アクセス:http://www.<br>
◇ お申し込みはこちら<br>
以上
今回もご覧頂き有難う御座いました。<br>
次回もご期待ください。<br>
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本文終わり
このメールのポイントは下記です。
・送信元に個人アドレス・個人名を活用している
・定期的にメールのコンテンツを用意されている
・「事例」コンテンツで、サービス・製品の購買に興味が無い方にも飽きられない情報を届けている
良いポイントが3つありますので、1つずつ解説いたします。
1, 送信元に個人アドレス・個人名を活用している
こちらは、初級と異なり、個人名、個人アドレスで送信されているという点が一歩進んでらっしゃいます。もちろん、名刺交換した方からのメール配信ではないため、丁寧に「マーケティング担当の」と冒頭で挨拶をされている点にも注目したいです。
2, 定期的にメールのコンテンツを用意されている
初級メールは単発でのメール配信(イベント開催時のみ)に見えますが、中級メールはメールニュースとして定期発行されています。メールマーケティングではそのコンテンツを考えることに苦戦することも多いですが、定期的にメールでご紹介するコンテンツを用意されている点は、初級と比べると一歩進んでいらっしゃいますね。
3,「事例」コンテンツで、サービス・製品の購買に興味が無い方にも飽きられない情報を届けている<br>
現時点ではまだ必要性を感じていない見込み顧客の方々にも、役立つコンテンツですね。お客様はあらゆる情報から業務に必要な情報を取捨選択されています。売り込みの強いメールばかりをお送りすると、迷惑メールボックスに振り分けられてしまうので、このように、少しでも多くの企業様で活用頂ける事例を記載することで、定期的にメールニュースを送っても飽きられない工夫をされていますね。
## BtoBのメールマーケティングの一部を紹介(上級編)
最後は、上級のメールをご紹介したいと思います。
メール本文<br>
送信元 info@~ ○○○株式会社 個人名<br>
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株式会社~<br>
○○様
日頃より格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。<br>
前回は資料をダウンロードいただき有難う御座いました。<br>
今後、本メールではアジアの最新経済ニュースをご紹介できればと存じます。
今回のテーマは2本です。<br>
■中国経済の動向!○月版 <詳細レポートダウンロード><br>
■~地方における企業の倒産件数 ○月版<詳細レポートダウンロード>
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■中国経済の動向!○月版<br>
概要の紹介
...詳細はこちら URL
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■~エリアにおける企業の倒産割合 ○月版<br>
概要の紹介
...詳細はこちら URL
以上<br>
今回もご覧頂き有難う御座いました。
アジア進出をご検討中の場合は、お役に立てます。<br>
まずは無料相談会からお越しください<br>
<無料相談会URL>
次回もご期待ください。<br>
引き続きよろしくお願いいたします<br>
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
本文終わり
このメールのポイントは下記です。
・「レポートダウンロード」や「相談会申込」に促し、コンバージョン獲得へつなげている
・HTMLメール
・この後に続くメールのコンテンツと営業のフォロー
中級と異なり良いポイントが3つありますので、1つずつ解説いたします。
1, 「レポートダウンロード」や「相談会申込」に促し、コンバージョン獲得へつなげている
見込み度の薄い方はレポートダウンロードだけで終了しますが、興味のある方は「相談会」へ申し込まれるでしょう。お客様の興味度合いに分けて、コンバージョン箇所を設置されている点は参考にしたいところです。
2,HTMLメール
上記では著作権の関係で再現できていないですが、実際にはダウンロード資料のイメージやアジアをイメージする写真、その他複数の情報が画像で盛り込まれています。テキストのメールと比較すると作成にややお時間もかかりますから、その手間をかけ、見やすいレイアウトに気をつけてらっしゃいます。
3,この後に続くメールのコンテンツと営業のフォロー
実はこのメールを開封してWebサイトを何度か閲覧した後にお電話を頂きました。普段全くメールを開封しなかった際にはなかった出来事でしたから、恐らくメールを開封した後の見込み顧客の動向に合わせて営業アプローチを変えてらっしゃるのでしょう。参考になります。
まとめ
いかがでしたか。以上が各レベル別のメールマーケティング事例です。メールマーケティングはひと目で判断が難しいです。一斉配信のような内容でも、特定の方々にしか送っていない内容があるかもしれませんし、上級編でご紹介したメールマーケティングでは後日フォローのお電話がかかってきました。皆さんに大事にしていただきたいのは、メールマーケティングは一手段であるという点です。見込み顧客にとって必要だと思ってもらえる情報を届け、さらにはその情報に触れることによって、より課題を認識し、その企業の扱うサービスや製品の必要性を感じていただく、そのためにメールや電話などの手段を適切なタイミングを見極め活用していきます。BtoBのメールマーケティングはまだ成功事例が多くありません。ぜひ普段から他社のメールマーケティングで情報を収集されて下さい。そして前回や今回の記事が少しでもメールマーケティングを加速させるきっかけになれば幸いです。