Webマーケティング2021.03.31
目次
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの中でもクラウドBIツールは、ビッグデータの管理を行なううえで比較的簡単に導入できます。しかし、安易に選んでしまうと必要な機能が無かったり、思わぬコストが発生してしまう可能性があります。
今回は、「クラウドBIツールの選び方」と「おすすめのクラウドBIツール」3つをご紹介します。
クラウドBIツールの選び方
かつてのBIツールは、統計解析などを目的とした専門的なアプリケーションで、専用のサーバも必須であったため、数百万から数千万円という導入費用のため、手軽に扱えるものではありませんでしたが、BIツールの中でもクラウドBIツールは、金額が安価で簡単に導入できます。
しかし、安易に選んでしまうと必要な機能が無かったり、思わぬコストが発生してしまう可能性があるため、クラウドBIツールを選ぶ際に気をつけたい3つのポイントをまとめました。
1. 利用目的、誰が使うのかを明確に
BIツールの利用の目的は「経営目標の管理」「事業目標の管理」「個人目標の管理」の3つに分けられます。また、目的に伴い利用するユーザの階層と人数が変わります。
目的を明確にすることで必要な機能を洗い出し、ほとんどのツールがユーザ数により料金が異なるため、利用するユーザ数を明確にした上で導入するツールを検討しましょう。
2.データ容量による料金の違いやデータ転送による課金にも注意
クラウドBIツールの料金形態として、初期費用や月額費用、ユーザ数による料金の違い以外にもデータ容量による料金の違いやデータ転送による課金についても注意しましょう。
特に自社システムからクラウドへのデータ転送については見落としがちで、分析の精度を上げるためには頻繁にデータ転送を行なう必要があり、データ転送の通信に対する課金の有無、課金形態についてはしっかりと確認しておきましょう。
また、データの転送については料金だけでなく、回線速度についても着目しておく必要があり、速度の制限によりデータ転送に時間がかかり日時の集計が夜間に終わらない場合、ビッグデータを活用する上で致命的な問題となってしまう可能性があります。
3. データのバックアップはどのように運用するか
手軽なクラウドBIツールでは、システム部門に依頼しなくても利用が可能である一方、システムをどのように安全に運用するかを見落としてしまいがちです。
重要なデータを消失してしまうことは致命的なため、バックアップについては特に着目しておく必要があります。「誰が」「どのデータを」「いつ」バックアップするかについては明確に定めるとともに、費用がどこに含まれるのかを確認しておく必要があります。
おすすめクラウドBIツール
1. Tableau Online(タブローオンライン) / Tableau Software(アメリカ)
[「Tableau Online」サービスサイト]
Tableau Onlineは2003年にアメリカで設立したTableau Software社が開発を行なっており、「Tableau」のクラウド版です。
*主な特徴としては、洗練されたUIはもちろん「グラフの描画」に優れています。*データの取り込みはファイルを指定するのみで、グラフの描画はクリックとドラッグで簡単に行えます。さらに、グラフの配置からドキュメントの作成までを簡単に行えることからプレゼン資料の作成を効率良く、かつ美しく作ることが可能です。
無料トライアル版で、使用感を確認することができます。
2. Power BI(パワービーアイ)/ マイクロソフト(アメリカ)
[「Power BI」サービスサイト]
PowerBIはマイクロソフトが開発を行なっているBIツールです。
Excel2013を利用してビッグデータの処理化から可視化までを行なうアドインと、Office365を通じてクラウド管理が行えるサービスとなっています。
*PowerBIの主な特徴は、誰もが使いなれたExcelで全社員がビッグデータ分析を行なえる点にあります。*
利用しているOfficeのライセンスによりますが、月額1,000円~4,000円程度で利用できる点も大きな魅力です。
まとめ
近年注目を集めているクラウドBIツールは価格設定も低く、中小企業や個人でも扱うことのできるものである反面、安易に選んでしまうと必要な機能が無かったり、思わぬコストが発生してしまう可能性があります。「利用目的・誰が使うのか」「データ容量やデータ転送による料金の違い」「バックアップの運用」に着目してツールの選定を行ないましょう。
「Tableau Online」は無料トライアル版があり、「Power BI」では低価格で月額で利用できるため、簡単に試すことが可能です。
いずれもペタバイト級のビックデータも難なく使える処理能力があり、様々なデータを組み合わせて利用できます。
ビッグデータ管理の入門編、BIツールを利用してみてはいかがでしょうか。