Webマーケティング2021.03.31
目次
CMSとは?
CMSは、コンテンツマネジメントシステム(Contents Management System)の略で、サイトを簡単に構築・管理できる仕組みを備えたツールを指します。構築には、従来、専用ソフトやそれを扱う専門的な知識が必要でした。それを、Webブラウザから管理画面にアクセスして、クリックやドラッグ&ドロップだけで設定ができたり、Wordのような操作でコンテンツの作成ができるようにしたりしたものが、CMSです。
そして、数年前まではWEBサイトのCMSしか存在しなかったのが、今やスマートフォンアプリのCMSも登場しています。
CMSの機能について
Wordのような操作でコンテンツページが制作可能
HTMLというWEBの専門言語を知らなくても、誰でもWEBページを制作できるエディターが用意されています。ただし、このエディターの操作方法は習得しなければならないので、選定の際はその難易度を見極めましょう。
画像の編集ができる
WEBサイトのコンテンツには当然画像も使用したいわけですが、写真画像などを取り込んで簡単にコンテンツ内にレイアウトできるようになっています。
エントリーフォームも作成可能
本来はプログラミング言語を知らないと作成できないエントリーフォームも、パーツを選んで設定していく形で簡単に作ることができます。コンバージョンポイントとなる問い合わせ/申し込みページを設けることが可能です。アンケートまで作成できるツールもあります。
更新の日時指定ができる
外注した場合には「○月○日の○時にこのページを更新してほしい」と依頼することもあるでしょう。これと全く同じことがCMSには機能として付いています。設定した日時に自動で更新することが可能です。
複数の担当者でスピーディーにミスなく管理できる
WEBブラウザから管理画面にアクセスしての操作なので、複数人で効率的に運用可能です。かつ、機能の利用に権限を設定することもできるので、例えばサイト更新担当者の作業完了後に責任者が承認してアップするなど、人によって使える機能を分けることもできます。
デザインをテンプレートから選んでカスタマイズができる
全体のデザインはサービスごとに用意されたテンプレートから選ぶだけです。その上で、カスタマイズできるパーツも用意されています。テンプレートの種類やカスタマイズの範囲がサービスによって異なり、カスタマイズには難易度が上がることもあるので、選定の際には仕様をよく確認しましょう。
マーケティングに有効な機能が備わっている
特にアプリのCMSに関しては、プッシュ通知機能やクーポン機能など、集客アップに直結するものが用意されています。それらも管理画面で選択しながら設定していくだけで実装できます。
CMS選定のポイント
サイトをいくつ構築したいか、サイトのページ数はどれほどになるか、また更新する担当者は何人か...このあたりの規模感で、サービスによっては対応の可否や、料金プランが変わってきます。実現したい規模を詰めた上でツール選定に取りかかりましょう。<br>
さらに、例えばECサイトであればショッピングカート機能が絶対に必要という具合に、業種によって必須な機能があると思います。それを明確にして、ツールを絞り込んでいきます。
また、「簡単にサイトを構築できる」ことが前提のCMSにおいても、機能が充実しているほど少なからず操作の難易度が上がります。担当者のスキル(Word操作が可能なレベルなのか、HTML等を知っているレベルなのか、など)も考慮して、機能が活用できるか検討してください。
CMS比較
CMSタイプ
向いているタイプ
特徴機能
サービス提供環境
金額
Marketing Bank掲載
CMS Blue Monkey
サイト構築
コーポレートサイト
権限レベルの設定とワークフロー機能
クラウド型
(サーバーインストール型<br>希望の場合は要問い合わせ)
初期費用:100,000円〜
月額費用:30,000円〜
○
MovableType.net
サイト構築
オウンドメディア
外出先からも投稿できるスマホ用の投稿アプリ
クラウド型
月額費用:2,500円〜
○
weluka
サイト構築
コーポレートサイト、ブログ
ドラッグ&ドロップで作成できる
WordPressのテーマ・<br>プラグインとしての提供
初期費用:39,800円
○
SmartPage
サイト構築
コーポレートサイト
充実のアクセス解析レポート機能
クラウド型
初期費用:0円
月額費用:(年間契約の場合)14,800円〜
○
EasyPage
サイト構築
ECサイト
楽天市場、Yahoo!ショッピングとの連携機能
クラウド型
月額費用:(年間契約の場合)2,000円〜
○
RCMS
サイト構築とアプリ構築の両方
コーポレートサイト、会員サイト
大規模サイトでも構築可能
クラウド型とサーバー<br>インストール型の両方
初期費用:40,000円〜
月額費用:10,000円〜
×
GMOアップカプセル
アプリ構築
店舗
店舗販促に特化した機能
クラウド型
月額費用:10,000円〜
○
Yappli
アプリ構築
店舗、EC、オウンドメディア
カタログ配信機能
クラウド型
月額費用:100,000円〜
○
SmartAppsmobile
アプリ構築
店舗
ユーザー投稿機能
クラウド型
初期費用:15,000円〜
月額費用:8,000円〜
○
サイト構築CMS比較
CMS Blue Monkey
最大の特徴は、メール・電話のみならず訪問サポートも無償で提供しているところです。サポート体制への安心感だけではなく、自社開発の国産CMSなのでセキュリティ面での安全性も高いです。
費用は、初期が100,000円〜、月額が30,000円〜となっています。
クラウド型での提供につき、サーバーを準備する必要が無く、その部分でのコスト削減ができます。エントリーフォームは必要なものを選択していくだけで構築できます。運用者ごとに権限レベルを設定する機能があるので、複数人での管理・運用も可能です。
中小企業における商用サイトの構築・運用に最適なツールとなっています。
MovableType.net
CMSとして歴史があり、実績も多いのが「MovableType」。そのサービスラインナップの中で最も低価格なのがこのツールです。
フォーム1つ・運用ユーザー5人で十分ということであれば料金は月額2,500円のみです。
シンプルなコーポレートサイトを作成したい企業にとってや、ランディングページを用意したい場合において最適です。運用ユーザー数が増える上位プランもあるので、記事作成を外部ライターに委託するようなオウンドメディア運営にも活用できます。
スマホからも簡単に更新できるようにアプリも提供されており、付加価値の高いツールです。
weluka(ウェルカ)
ドラッグ&ドロップでページを作っていけるので、圧倒的に操作が簡単です。レスポンシブデザインにも対応しています。WordPressのテーマ(デザインテンプレート)・プラグインという形態で販売されているので、WordPressがインストールされたサイトを持っていることが利用の前提条件となります。
価格は39,800円。1度購入すれば所有するWordPressサイトに無制限にインストールできるので、サイトをたくさん構築するほどコストパフォーマンスは高くなります。
WordPressでのサイト構築につまずいた方は、このツールの導入で確実にサイトを完成させることができます。
SmartPage
使い方の無料電話サポートのみならず、別途費用でパートナー制作会社・代理店の紹介、制作・更新代行の支援までしてもらえます。単なるツールではなく、サイトを作ったその先の活用方法にも悩みがある企業には安心感が持てます。
初期費用は0円で、1ヶ月あたりの費用が年間契約の場合で14,800円〜となります。
ミニマムのスタンダードコースでも100ページまで制作利用可能となっているので、単純なコーポレートサイト以上の商用サイトを構築するシチュエーションにおいて、コストメリットがあります。
EasyPage
「楽天市場」と「Yahoo!ショッピング」に連携対応する機能を備えたCMSです。ショッピングサイトを運営する企業に特化したツールとなっており、各ショッピングサイトのコンテンツを一括や自動で更新できます。写真から360度回転画像を即時作成する機能などもあります。
種々の機能は、年額24,000円〜60,000円の料金プランによって利用可否が分かれていて、さらに有料オプションでカスタマイズが必要なものもあります。
永久無料のトライアル版があるので、機能の仕様を把握した上で導入が可能です。
RCMS
標準搭載機能が250超、これが最大の魅力です。各言語用のコンテンツを用意しておけば言語切替で表示できる多言語機能・ユーザー投稿機能を使った掲示板サイト・メンバー管理機能を使った会員制サイトなどを構築することも可能です。さらには、サイト側にショッピングカート/管理画面側に商品管理とEC機能も付いているので、このツール1つでECサイトを運用できます。
料金は、会員数などの上限でプランが分かれていて、初期費用が40,000円〜、月額利用料が10,000円〜です。ミニマムのスタンダードプランでも会員数の上限が3,000人となっているので、比較的大規模なサイトを構築・運営したい企業におすすめできます。
スマートフォンアプリ構築CMS比較
GMOアップカプセル
「店舗アプリ」が簡単に作成できるツールということで、実店舗を持つ企業におすすめのツールです。
アプリのデザインは200種類以上のテンプレートが用意されています。クーポン・スタンプカード機能、プッシュ通知機能など集客に役立つ機能もあり、管理画面から簡単に設定をおこなえます。
料金は、まずはアプリをリリースして試してみたいという最安値プランで月額利用料金が10,000円となっています。App Store、Google Playへの代行申請も無料で対応してもらえます。
Yappli
管理画面で使いたい機能を選択し、デザインを設定、コンテンツを登録する、これだけでアプリが制作できる簡単さが売りです。管理画面のUIが直感的で楽に、更新操作が可能です。延いてはアプリマーケティングのPDCAをスピーディーに回せます。
利用料金は月額100,000円から。使いやすさのみならず、アプリ特有の機能など20以上の標準機能を搭載しており、アプリ解析ツールも提供されています。本格的にモバイル戦略に取り組みたい企業にとっては納得のツールでしょう。
アプリストアへの代行申請はもちろん、クラウド提供のサービスにつき、スマートフォンOSのバージョンアップも提供元で対応してもらえます。安心のサポート内容となっています。
SmartAppsmobile
アプリストアへの申請代行サービスも付いたスタンダードプランの場合で、料金が初期制作費28,000円・月額運営費12,000円となっています。
サポートしているショッピングカートや予約管理サービスのツールを組み込むことができるので、収益に直結するアプリが完成します。アプリと同時にスマホ対応のWEBサイトも公開でき、その上既存のPCのみ対応のサイトにスマホからアクセスがあった場合に自動でリダイレクトさせることもできます。まさにオールインワンパッケージとなっています。
CMS活用の鍵
CMSを導入すれば、自社内でサイト構築を完結できます。これまでサイト構築・運用を外注していた企業にとっては、CMSの利用料の方が確実に外注費より安いので、コスト削減が図れます。CMSで内製化する分、担当者の作業負担が増えるかというと、外注でディレクションしている工数とさほど変わらない印象です。それほど、CMSは便利に使いやすく進化しています。
また、CMSでは思い描いたベストなサイトができないと思っている方こそ、導入してみていただきたいです。CMSでできる範囲でサイトを運用していてもプロモーション成果は上がってくるはずです。その時、これまで構築に無駄な要件を詰め込んでいたこと、それによって外注費がかさんでいたことに気づくでしょう。
CMSを用いてサイト・アプリを自身で構築・運用することは、プランニングスキルの向上につながります。そしてそれは、マーケティング効率のアップにもつながるのです。
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