Webマーケティング2021.03.31
目次
スマートフォンの普及により、実店舗を持つ企業にとって、O2O(オンライン・トゥー・オフライン)施策の重要性が高まっています。O2Oの取り組みでは、スマートフォンアプリを利用した施策が多くあります。
今回は、スマホアプリで効果的なO2O施策を行うためにおさえておきたいポイントについて紹介します。
O2Oとは?
O2Oとは、「オンライン(インターネット上)からオフライン(実店舗など)へ」、逆に「オフラインからオンラインへ」という流れの中で、継続的かつ横断的にコミュニケーションを実現することにより、消費者の行動を活性化させるマーケティング手法を指します。
O2Oアプリを活用して効果的なマーケティングにつなげる8つのポイント
下記のポイントを企画検討段階から押さえておくことで、よりマーケティング現場で役立つO2Oアプリの開発につながります。
1. 情報配信の内容・タイミングを設計する
事前にO2Oアプリを活用した情報配信の内容と配信時期について設計しておくことが重要です。
例えば、店舗ごとのお知らせ・新着情報・キャンペーン情報・セール情報のほか、店舗の所在地・営業時間など、どのような情報をどのタイミングで提供することによって、お客さまの来店・来場に繋がりやすくなるのかを予め検討しておきます。
2. 実店舗とECサイトの連携を設計しておく
実店舗とECサイトの両方を運営している場合、O2Oアプリを活用した実店舗とECサイトの両方を連動させるマーケティング施策を考えておくことが大切です。
3. プッシュ通知を活用する
スマホアプリの場合、O2Oアプリ側から利用者へお知らせを送るプッシュ通知機能を利用できます。
プッシュ通知では場所や時間帯に合わせて効果的にお知らせを送ることができるのでメルマガ等よりも高い認知率が期待できます。
4. クーポン配信を活用する
例えばアプリ利用者限定のクーポンを配信することによって、来店促進だけでなくアプリの利用者数そのものを増やすことも期待できます。
5. 位置情報を活用する
スマートフォンにはGPS機能が備わっていますので、例えば実店舗にチェックインをすることでクーポンを配信するなどの活用ができるようになっています。
チェックインは来店促進だけでなく、後ほど記載する、アプリの効果測定にも利用できるので位置情報の活用は積極的に検討したいところです。
6. KPI・効果測定の指標を予め決めておく
実施した施策が効果を上げているのか知るために効果測定はきちんと行う必要がありますが、何を指標とするのかを最初に決めておくことが重要です。
来店や来場に繋がっているかを測定するにはアプリのダウンロード数や売り上げだけでなく、現場でアプリの画面を見せてもらい数値を測定するなどの方法も考えられますので、アプリの目的に合わせて指標化する項目とその方法も一緒に考えておきましょう。
7. CRMに蓄積する内容を予め決めておく
アプリ利用者の属性や利用方法、利用頻度などを蓄積していくことでより良好な関係性を築くきっかけとすることができます。
そのためにもアプリを設計する段階で、どういった情報を蓄積していくのか、また個々の利用者に合わせた対応の仕組みとしてどういったものが考えられるのかなどを検討しておきましょう。
8. 情報配信はWebブラウザベースで
アプリの開発方法にはHTMLなどを利用したWebブラウザベースの方法と、スマートフォン本来の機能を利用するネイティブアプリと呼ばれる方法の2種類があります。
ではアプリを作る際にどちらが良いかと言うと、基本的な情報配信を目的とする場合はWebブラウザベースがおすすめです。
iPhoneとAndroidで共通した開発ができ、既にあるWebサイトも活用できるので費用や期間の削減が期待できるためです。
カメラ機能や電話帳などスマートフォン本体に備わっている機能を使いたい場合にはネイティブアプリが必要ですが、その部分だけネイティブ化したハイブリッド型のアプリにするという方法もあります。
基本機能はWebブラウザベースとし、必要に応じてハイブリッド型も検討する、という形が良いでしょう。
O2Oアプリ開発における3種類の依頼先と選定基準
スマートフォンアプリの開発を外部の会社に委託する場合、どのような点に気をつけたら良いのか、良い開発会社を見極めるポイントはどこにあるのか、気になっている方も多いと思います。何よりもまずこれまでの開発事例を確認することが重要です。
開発事例を元に、実際にアプリを使い込んでみて操作性やアプリの挙動を確認したり、どういったジャンルのアプリに強いかの特徴を掴むことで候補となる会社を絞り込むことができるようになります。
そのうえで、開発コストの面と組織体制でそれぞれ気をつけるべき点をご紹介します。
1. 継続的なアップデートを必要とするアプリは国内で開発する
キャンペーンや新しいマーケティング施策でどんどん仕様が追加になったり、ミニマムでリリースして後から機能追加や改善を行うO2Oアプリ開発は、多少開発コストが上がっても国内開発がおすすめです。
綿密なコミュニケーション、リリースのスケジューリングを海外のエンジニアと連携していくのは至難の業です。そして、OSのアップデートやバージョン変更のたびに、見積・稟議ではスピードが出ません。
こういった場合は開発会社と月額固定で契約できるアジャイルやスパイラル方式を検討しておきましょう。
2. 大規模かつ初期開発となるアプリはオフショア開発を行う
仕様がしっかり決まっていて、開発規模が大きいアプリは海外も使った開発、オフショア開発に向いています。その際は間にプロジェクトマネジメントが上手な担当者を入れることがもっとも重要なポイントです。
オフショア開発でコストダウンしても、開発が長引いてしまうと国内開発と変わらなくなってしまいます。予めしっかり計画を立てたウォーターフォール型のプロジェクトにし、どこからどこまでを第一フェーズとするかも決めておきましょう。
3. 小規模なアプリを開発する場合は、クラウドソーシングも検討する
開発コストが100万円以下の簡単なアプリならクラウドソーシングで個人事業主のエンジニアを探してもいいでしょう。開発力だけではなくコミュニケーション能力が高いエンジニアを選ぶことがポイントです。
最初の段階でちょっと専門的な内容の質問をして、その力量を試してもいいかも知れません。また、開発実績にスマホ特有の「カメラ」「BlueTooth」「位置情報」「電話帳」など仕様を経験していると安心です。
まとめ
今回は、スマホアプリで効果的なO2O施策を行うためにおさえておきたいポイントについて紹介しました。
スマホによって、Webサイトと実店舗の境目がなくなってきている今、O2O施策はとても重要です。
実店舗のある事業では、是非O2O施策の検討、O2Oのためのスマホアプリの開発を検討しましょう。