スマホアプリ2021.03.31
目次
前回の記事ではスマホアプリのメリットや成功事例を紹介しました。今回、実際にスマホアプリを開発するにあたり、自社で開発する場合でも、外注する場合でも知っておきたい「開発のステップ」と「簡単にアプリを作る方法」について紹介します。
スマホアプリ開発の7つのステップ
開発ステップの理解を深めるために、一般的なシステム構築やアプリ開発を請け負う会社の業務を分解して説明します。
ステップ1:「企画」
(企画担当者、外注の場合はヒアリングをもとに決定)
現状の問題点を確認し、分析や考察を重ね、目的や要望をまとめます。
この段階で、*「ビジネスモデル」「目的やビジョン」「ユーザに提供したいもの」*を明確にしておく必要があります。
ステップ2:「要件定義」
(技術担当者もしくは外注先と協議のうえ決定)
企画の内容から解決方法を検討し事業規模・予算に適したシステムを決定します。
*この段階は、開発を行なううえで最も重要なステップ*です。ここでしっかりと共有できていないと、出来上がる納品物にイメージしていたものとズレが生じます。しかし、この部分はいつまででも議論できる点であるため、<b>納期を考えてどこかのタイミングでスタートさせることが重要</b>です。
ステップ3:「外部・内部設計」
(技術担当者もしくは外注先と協議のうえ決定)
システムの全体像を設計します。その後、個々の機能の詳細な設計を進めていきます。
ステップ4:「実装」
(技術担当者もしくは外注先が実装)
詳細設計に基づき、コーディング(システムの構築・実装)を行います。
ステップ5:「テスト」
(技術担当者もしくは外注先が実装)
組みあがったシステムを実際に使用する状態と同じ環境で実際に動作させ、機能や操作性に問題ないかチェックします。
ステップ6:「納品」
(技術担当者または外注先が納品)
実際の動作を確認し、運用開始後の、潜在的な問題点が無いかを確認します。
*実際のアプリという納品物だけでなく、仕様書などのドキュメントも確認しましょう。*
また、iOSではAppleの審査があるため、審査に通る基準まで完成している必要があります。納品のタイミングは、iPhoneアプリがリリースできる状態になること、という点をおさえておきましょう。
ステップ7:「運用・保守」
(運用担当者、技術担当者または外注先が実装)
システムのメンテナンス作業を行いつつ、新たな追加要望があれば対応していきます。
「ウォーターフォール型」「アジャイル型」2つの開発手法
7つのステップで紹介したうち、1~6を基本サイクルとして開発を行ないます。開発には2種類の方法があり、目的や納期に合わせてどちらかを選択します。
ウォーターフォール型
1回の大きなサイクルで全機能の開発を進める手法です。
一般的に、業務システム開発や大規模なサービスの開発、仕様が固まっている(変更する可能性が低い)プロダクト、予算や納期が決まっいて変更が難しいプロジェクトに向いています。
最初に完璧な要件定義と設計を行なう必要があります。途中で要件や仕様の不備が見つかったり変更を行なったりすることで再見積りとなり、予算が増えたり納期が遅れたりということが生じます。
アジャイル型
各機能(ユーザーストーリー)ごとに基本サイクルを回して、小刻みに開発を進める方法です。
一般的に、仕様があまり決まっていない(変更が多く発生しそうな)ものや、Webサービス開発やスマホアプリ開発、細かなユーザーテストを基に改善を重ねていきたい方針のプロジェクトに向いています。
気をつけておきたいのは、機能ごとにはしっかりと要件や仕様を固めて開発を行なう必要があることです。仮の要件や仕様で進めると、設計が悪いプロジェクトとなってしまいます。
また、アジャイル開発ではやってしまいがちですが、今後の運用や保守を考えた場合に仕様書などのドキュメントが全くないという状態にならないように、他の人に引き継いだ場合にプロジェクトが理解できるようなドキュメントを作成しましょう。
実はスマホアプリが簡単に作れる!?
ここまで、社内の開発チームや外注でスマホアプリを作るための基礎知識を説明してきましたが、プログラミングが不要で、簡単にスマホアプリを開発できるツールがあります。
*ドラッグ&ドロップで作成できるツールやHTML5やCSSなどWebサイトを作成するのに必要な知識のみでスマホアプリを作ることができるツールがあります。*
さらに、スマホ向けのWebサイトについても同時に作れるツールまであり、スマホアプリを試してみたいという場合には、利用を検討するとよいでしょう。
簡単にスマホアプリが開発できるツールについては、次の記事で詳しく紹介します。
まとめ
スマホアプリを作るうえで、開発の7つのステップと「ウォーターフォール型」と「アジャイル型」の2種類の開発手法があることを理解しておきましょう。
また、スマホアプリを試してみたいという場合には、誰でも簡単にスマホアプリを作成できるツールがあるので検討してみてはいかがでしょうか。
次回は、おすすめの簡単スマホアプリ作成ツールを5つ紹介します。