Webマーケティング2021.03.31
目次
ソーシャルリスニングとは、ソーシャルメディアやブログなどで人々が日常的に語っている会話や自然な行動に関するデータを収集、調査・分析を行ない、「市場調査」「キャンペーン反響測定」「ブランド調査」などに利用するものです。
ソーシャルリスニングでは、消費者のリアルな声を知ることができ、製品・サービスの開発・改善や宣伝広告の効果測定、顧客対応までの一連のプロセスの改善に繋げられます。
今回は、ソーシャルリスニングで調査できること、おすすめのソーシャルリスニングツールについて紹介します。
ソーシャルリスニングで調査できること
市場調査
製品名やカテゴリ名など特定のキーワードを含む、口コミデータを収集し、トレンドの調査が可能です。
例えば「引越し」というキーワードを調査することで、ユーザがいつ頃から引越しを検討するのかがわかり、キャンペーンや広告を打ちだすタイミングを検討する際の参考にできます。
キャンペーン反響測定
打ち出した広告や、キャンペーンの効果検証を、ポジティブな口コミの増減や内容から行えます。
例えば、当サイトが朝・昼・夜とテレビ広告を打ったと場合に、「マーケティングバンク」というキーワードが増加した日時をみることで、どの時間帯の広告が一番、ソーシャルでの口コミにつながったのかを知ることができます。
ブランド調査
自社ブランドと他社ブランドを比較することで、シェアの比較やサービスの強み、改善点を調査できます。
各ブランドの口コミ数の比率からブランドのシェア、それぞれの口コミのネガティブポジティブ分析から製品に対する評価を把握できます。
また、口コミに含まれる他のキーワードからユーザがどのようなタイミングでその製品を利用しているかを把握できます。他社が強みを持っている部分を狙ったブランディングをはかることで、競合のリプレイスを狙えるかもしれないという仮説へとつながります。
ソーシャルリスニングのおすすめツール3選
ソーシャルリスニングツールを選ぶ際に特に注目したいポイントは「分析対象メディアと分析方法」「インフルエンサー分析の有無」「価格」の4点です。
ソーシャルリスニングに特化したツールが多い中、Social Insightのようなソーシャルメディアの運用ができるツールでかつ、ソーシャルリスニング機能がセットになっているツールもあります。
ソーシャルリスニングの機能と価格、その他機能のバランスから次の3つのツールをおすすめします。
今回は次のポイントを中心に、その他機能、価格で比較しています。
分析対象メディア
Facebook、Twitterをはじめとしたソーシャルメディアから、ブログ、2ちゃんねるなどの掲示板までさまざまなメディアを対象としているツールがあります。
Twitterの対応
ツールによって、Twitter分析でのツイート収集率の違い、料金体系の違いがあるため、切り分けて比較しています。
センチメント分析方法
係り受け分析、ポジネガ対象物の推定、ポジネガの判定、特徴語抽出、品詞の自動分類などツールによって口コミの分析方法が異なります。
過去データ分析
利用開始以降の口コミだけでなく、以前のデータを蓄積して解析が可能なツールがあります。
インフルエンサー分析
口コミの拡散において、影響度の高いユーザやアカウント、アカウント同士のつながりを調査できます。
ソーシャルリスニングツール3つの比較表
口コミ@係長
システム開発の株式会社ホットリンクが自社開発しているツールで、日本でのソーシャルリスニングツールと言えば、口コミ@係長が定番のツールとなっています。
レスポンスが早く、ソーシャルリスニングを用いた分析を、さまざまな条件で検索し、仮説検証をまわすような使い方をする場合におすすめです。
ADPLAN SM(アドプラン エスエム)/ 株式会社オプト
株式会社オプトが提供しているツールで、口コミ@係長と同じエンジンを使用しているものの、Twitter分析に特化することで、月額料金は半額から利用できます。
性能としては、口コミ@係長と変わらないものの、Twitterの分析を低コストで行ないたい場合におすすめです。
Social Insight(ソーシャルインサイト)/ 株式会社ユーザーローカル
アクセス解析ツールなど、様々なツールを提供している株式会社ユーザーローカルが提供しているツールで、ソーシャルリスニングのみでなく、FacebookやTwitterといったソーシャルメディアの投稿管理やユーザとのコミュニケーション管理ができるツールです。
他のツールと異なり、ソーシャルメディアの運用が行える総合ツールであることが特徴で、分析と運用を1つのツールに集約したい場合におすすめです*。
まとめ
ソーシャルリスニングを利用すると、アンケートリサーチなどを使わずに市場調査を行なう事が可能となります。
広告の効果測定や製品に対する評価、顧客対応についての評判など、製品やサービスを提供するうえでの一連のフローの改善に活用できます。
ブランディング調査などは、規模が小さい場合や、BtoBの商材では有効活用できない可能性はありますが、「市場調査」や「広告の効果測定」についてはどのような企業でも利用価値があります。
ツールで簡単にできるソーシャルリスニング、始めてみてはいかがでしょうか。