Webマーケティング2021.03.31
目次
マーケティングの第一歩は「顧客をよく知る」ことです。しかし、マーケティング初心者の場合、顧客をどのように知るべきか、想定すべきかがわからない場合も多いのではないでしょうか。
今回はマーケティング初心者向けに、顧客分析の手法について紹介します。
マーケティングにおける分析とは?
顧客分析にの前にマーケティングの全体像を掴むために「3C」というフレームワークを紹介します。
3Cは「Customer」「Competitor」「Company」の3つの単語の頭文字です。
Customer(顧客)
分析項目として、市場規模、成長性、ニーズ、購買行動などがあります。
Competitor(競合)
分析項目として、寡占度、参入障壁、強み・弱みなどがあります。
Company(自社)
分析項目として、技術力、販売力、ブランド、売上高/収益性/シェア、人材/組織スキルなどがあります。
3Cを活用して分析を行うことで、マーケティング戦略を立てる際に抜け漏れを防止することにつながります。
マーケティング分析の全体を掴んでいただいたうえで、3Cのうちの一つである「顧客(Customer)」の分析について紹介します。
顧客分析の4つの基本
1.属性やデータをもとに絞り込み、顧客像を明確化する
顧客分析を行う際の最初のポイントになるのは、「顧客」の定義です。
*顧客の人物像を漠然とイメージするのではなく、様々な属性やデータをもとに絞り込むことで、顧客像を明確化します。*
具体的には、住んでいる国や地域・都市・市町村などで地理的条件や、年齢・性別・家族構成などの人口統計分布のほか、価値観・ライフスタイル・性格・趣味趣向などの心理的変数によって絞り込んでいきます。
2.顧客が属する市場規模と成長性を把握する
定義した顧客が属している市場規模と成長性を分析します。
市場規模を把握する方法としては、国勢調査などの政府・自治体の資料や各社が出しているリサーチデータを利用すると便利です。
*市場規模の分析を行う際に着目すべきポイントは、自社が事業を継続していくために十分な大きさの市場規模か存在するかというところです。*
将来的に大きな市場に成長するという見込みがなければ、現状小規模な市場であっても参入の余地があります。
3.顧客のニーズを把握する
市場には様々なニーズが存在します。
製品やサービスの購入にあたって決定的な要因となる共通のニーズを発見することに努めます。*顧客分析では、顧客の真のニーズまで掘り下げて把握することが重要なポイントになります。*
たとえば、ファーストフードに対して顧客が求めているのは、ファーストフードの商品自体ではなく、「待ち時間なく、手頃な値段で食事を済ませたい」というニーズを満たすことといえます。
顧客のニーズを拾い上げるには、直接訪問してヒアリングしたり、アンケートを取ったり、ターゲットに近い顧客層を集めてインタビューを行ったりする方法があります。
予算や人員に応じて適切な方法で、顧客のニーズを拾い上げていくことが大切です。
4.購買の意思決定プロセスを把握する
*顧客分析を行う際には、市場規模や顧客のニーズを把握するだけでなく、購買の意思決定プロセスを理解しておく必要があります。*
顧客が法人(BtoB)の場合、購買者と決済者が違うことが多いため、複雑な購買プロセスになりやすい特徴があります。複数名の担当者が購買判断に関わるため、購買の意思決定にかかる時間は長めです。また、購買基準については、経済的合理性によって購入判断がされやすい特徴もあります。
顧客が個人の場合、購買者と決済者が同一人物であることが多いため、シンプルな購買プロセスになりやすい特徴があります。個人の購買判断のみで済むため、購買の意思決定にかかる時間は短めです。また、購買基準については、経済的合理性だけでなく、個人の感情面の影響も受けやすい特徴もあります。
対法人向けの商品・サービスなのか、対個人向けの商品・サービスなのかによって、購買の意思決定プロセスを考慮した適切なマーケティング戦略を考えておくことが重要です。
まとめ
今回はマーケティング初心者向けに、顧客分析の基本について書きました。
顧客分析を行うことで、適切なマーケティング戦略を立てるための土台ができます。
これから本格的にマーケティングに取り組む人は、顧客分析を疎かにせず、入念に行っていきましょう。