Webマーケティング2021.03.31
目次
訪問や郵送など人手を介して回答を集める調査手法と比べ、費用対効果が高い調査手法と言われるインターネット調査。
マーケティング調査や市場調査の手法の一つとして様々な場面で活用されています。
今回は、そんなインターネット調査の基本と、メリット・デメリットについて紹介します。
マーケティングの基本「インターネット調査」ってなに?
インターネット調査とは、インターネット上のユーザを対象に調査・分析を行う手法を指します。
主なインターネット調査は、予めリサーチ会社にモニター(パネル)として登録されているユーザに対して、メールなどを通じて回答を依頼します。
その依頼を受けたモニターがPC・スマホ・タブレットなどを通じて調査内容に回答します。その結果を回収・分析することで有効な考察を導き出すことを目指します。
インターネット調査の4つの手順
1. 調査内容の企画・設計
事前に検討した調査課題や分析イメージをもとに、調査内容の企画・設計を行ないます。
具体的には、調査目的・調査対象・調査項目・調査手法・サンプル数などを企画・設計することを指します。
専門の調査会社のモニター登録情報や各種パネル情報を参考に、調査目的に見合った適切な調査対象を設定します。
その後、調査目的に沿った調査項目・調査手法を検討します。
調査手法まで決まった後は、調査内容に対して最低限必要なサンプル数を検討・確保を行ないます。
2. 調査票の作成・配布
調査票の完成度や精度を高め、出来る限り有効な結果を得るために調査票の作成・配布を行ないます。
具体的には、調査票の表現によって調査対象者ごとに受け取り方のバラつきが出ることを防ぐため、分かりやすく具体的な表現な表現になっているかどうかなどをチェックします。
また、どの調査対象者も同じ期間・時期をイメージできるようにするために、調査表の中に具体的な期間・時期を明記することも重要です。
調査票作成・配布においては、些細な表現にも注意を払いつつ、調査対象に関する情報・専門知識を日々学んでいくことが大切です。
3. 調査結果の集計
調査終了後、調査結果の集計を行ないます。
集計の際には、矛盾する回答の有無・データの偏りの有無・異常値の有無など、最終的な調査結果データの確認を行ないます。
矛盾の見つかったデータを集計データから除外し、有効な調査結果データのみを残します。
4. 調査結果の分析
集計時に得られた有効な調査結果データを加工することによって、調査結果の分析に有効なデータを抽出します。
加工した調査結果データの傾向など、あらゆる角度から細かく分析を行なうことで、調査目的に合致した洞察を導き出すことにつなげていきます。
マーケティングにインターネット調査を活用する6つのメリット
1. 低コストで調査可能
インターネット調査は、Web経由で調査に協力してくれるモニターを募集したり、集計作業をシステムで行ったりするため、調査料金に含まれる人件費や事務的な費用などが下がります。
それによって低コストで調査を行うことが可能です。
そのため、なるべく調査費用をかけずに調査を実施したい場合には有効な調査手法です。
2. 調査票の配布・回答の回収スピードが早い
インターネット調査は、調査票の配布・回答の回収をWeb経由で行ないます。
そのため、郵送で調査票の配布・回収を行う場合と比較して、よりスピーディーに調査票の配布・回収を行うことができます。
調査にかかる一連の時間を短縮し、よりスピードを重視した調査を行いたい場合には有効な調査手法です。
3. 大量のサンプルに対して調査ができる
インターネット調査の場合、調査票に回答する部分~回答した調査票の回収・集計までをWeb経由で行ないます。
そのため、大量のサンプルを必要とする調査の場合でも、データ入力の手間や労力をかけることなく、リアルタイムに調査結果を反映させることができます。
4. 特定の条件のサンプルに絞り込んだ調査ができる
インターネット調査の場合、事前に調査を依頼するリサーチ会社に登録されているモニターの細かな属性情報などを把握できます。
そのため、その属性情報に基づいて特定の条件のサンプルに絞り込んだ調査を行うことが可能です。
絞り込む条件項目の例としては、年齢・性別・結婚の有無・子供の有無・居住地・都道府県・職業・職種などが挙げられます。
5. 調査票内に画像・動画などを盛り込むことができる
インターネット調査の場合、調査対象者はPC・スマホ・タブレットなどのWeb画面を通じて回答を行います。
そのため、調査票のWeb画面に画像や動画などの演出を盛り込むことが可能です。
それによって、調査対象者に対して質問項目のイメージを湧かせやすくなります。
6.インターネットの画面上でまとめて管理できる
インターネット調査の場合、リサーチ会社が提供する専用のWeb画面で調査結果データをまとめて管理します。
そのため、様々な調査結果データを一つの場所で管理したり、閲覧したりすることが可能です。
それによって、調査結果データを探したり、必要なときに必要なデータを引き出したりする際の手間や労力の軽減につながります。
ここだけは気をつけておきたいインターネット調査2つのデメリット
1. インターネットを使用しない人の回答は含まれない
インターネット調査の場合、回答者はインターネットを使用しているユーザのみになります。
そのため、調査結果の中にインターネットを使用しない人の回答は含まれないことを理解した上で調査方法を選択することが必要です。
2. 回収した回答が信頼性や信憑性に欠ける場合がある
インターネット調査の場合、リサーチ会社にモニター登録をしている回答者の属性が偏る場合があります。
調査対象の偏りはスクリーニングにより調整できるものの、そもそも登録されている属性の信頼性や信憑性について確認する手段はありません。
まとめ
今回はインターネット調査についてまとめました。
インターネット調査を行う際は、特徴やメリット・デメリットを検討した上で利用することが大切です。
自社の予算・スケジュールなども踏まえて、有効な調査方法を選択していきましょう。