Webマーケティング2021.03.31
目次
ウェブマーケティングやウェブデザイン・制作に携わるみなさま、こんにちは。Marketing Bank「知る・学ぶ」編集部です。
いつもMarketing Bankをご覧いただいてありがとうございます!気になるツールやソリューションは見つかりましたか?お試しできるものもたくさんあるので、ぜひいろいろご検討ください。
突然ですが、最近SEOについて考えることが多く、皆さんは日頃どんなふうに考えているかなぁと思い、ここに記事を書かせていただくことにしました。最後までお付き合いください。
みなさん、SEOと聞くと何を思うでしょうか。
もちろん、検索エンジンに対して最適化をし、検索順位を一定にキープして自然検索での流入を獲得していくためのいろいろな施策、ということになるかと思います。
SEOは手段であって目的ではない
よくいわれるのが、「SEOは手段であって目的ではない」ということです。検索順位が上位ならいいのかというと、決してそんなことありません。そのサイトが目指す成果を達成するための「手段のひとつ」がSEOであることは忘れてはならないことがらです。いくら重要視するキーワードでずっと1位を獲得していても、サイトの目的を達成する手助けになっていないのであれば、SEOの効果はゼロと評価されても仕方がありません。(実際には間接効果が出ていることも多いので、本当にそれだけでゼロだと評価するのは危険ですが…)
ユーザーが欲している情報を適切に提供することが大前提
もうひとつ、SEOに関連してよくいわれるのが、「ユーザーが欲している情報を適切に提供することが大前提」ということです。適切に表現し、適切に提供できていれば、SEOとしてもおのずと成果が出てくるはずだということですね。運営側の思いだけでページが作られてしまうと、ユーザーの「こういう情報がほしい」という思いと離れてしまうことがあり、結果、正しく情報が伝えられないという苦しい状況に追い込まれてしまいます。これは、内容を検討するときだけでなく、ターゲットワードを考えるときにもいえることです。
ピアノの発表会の衣装が見つからない?
ここでちょっと、個人的なお話を。私は趣味で楽器を習っているのですが、ときどき発表会があります。楽器の種類は主にクラシックで使われるものなので、必然的に服装のイメージが決まってきますが、webで情報収集することにしました。
最初に入れた検索フレーズは「発表会 衣装」。ところが、これだと子ども用のドレスを紹介するサイトが上位に表示されます。私がイメージしている大人用のドレスの情報は出てきません。子ども向けのかわいいドレスを扱うECが列挙される中、私が欲しい情報にはたどり着けず困りました。ただ、一般的に考えて、「発表会 衣装」でれば、真っ先に子どものピアノの発表会が想起されるのだというのもわかる気がします。
そこで次に入れたフレーズは「演奏会 衣装」。すると今度は、大人向けのドレスを扱うショップがズラっと表示されました。しかし、完全にアマチュアで、出演するのも「発表会」なのに「演奏会」と入れるのは少し勇気のいること。発表会と演奏会には大きな隔たりがあると感じるからです。そのあともいろいろ試したところ「コーラス」「ステージ」「合唱」あたりのワードと「衣装」の組み合わせでも、私がほしい情報が得られるwebサイトがヒットしてきました。(いずれも、決してプロの演奏家向けの衣装のページというわけではなく、アマチュアターゲットの情報が多く見つかって一安心でした)
これは個人の些細な経験ですが、ユーザーが工夫して検索しているということを少しイメージいただけたかと思います。みなさんも似たような経験をされているのではないでしょうか。
SEOはユーザーを先回りする視点が必要
そこで感じたことがあります。SEOは正攻法を極めつつも、ユーザーを少し先回りする視点も忘れてはならないのではないか、と。先ほど例でいうなら、「発表会」を「演奏会」に置き換えるユーザーがいるという想定と、それに応える用意です。
SEOはユーザーとWebサイトを運営する側の気持ちが一致したときもっとも効果が出るもののような気がします。デジタルの世界で「気持ち」という曖昧なことを書いてしまってはお叱りを受けるかもしれませんが、情報検索するのも情報提供するのも「人」です。
双方の「その情報がほしい」「この情報を提供したい」という思いが一致して初めて成果につながるSEOになるのではないでしょうか。「発表会 衣装」の1ページ目に子ども向け衣装の情報が並んだ時点で、私は次ページ以降を確認しませんでした。きっと次のページも子ども向け衣装のサイトが並ぶのだろうと判断したからです。それよりも、「発表会」がダメなら、何を入れれば大人向けの情報が出るだろうかと考えました。この「何を入れれば」の部分を、運営側も先読みしておくことが必要になっていると思います。具体的にいうなら、類義語さらには共起語の検討が有効になるのではないかということです。ここに視点を据えると、SEOというだけでなく、コンテンツ構成そのものにも影響を与えてきそうです。
デジタルマーケティングをツールやソリューションで解決
すでに当然の取り組みとして施策に組み込まれているウェブ担当の方も多いかと思いますが、今回、遅まきながらそんな風にSEOをとらえてみました。